激減スルメイカ 来年度以降、漁獲量を上限の4分の1以下に設定
かつてないほど取れなくなっているスルメイカの漁獲量をめぐり、水産庁は来年度以降、現在の上限の4分の1以下にするとの基本方針をとりまとめました。 スルメイカの漁獲量は、2000年にはおよそ34万トンでしたが、去年は17分の1にまで激減しています。 水産庁は1998年以降、漁獲量に上限を定めるなどスルメイカの資源を守る取り組みをしていますが、実際の漁獲量はその上限にも届かない危機的な状態が続いています。 こうした状況を受けて水産庁は23日、スルメイカの漁獲量を今後どうするのか漁業関係者らを交えた検討会を行いました。 検討会では漁業関係者らから「船を出してもスルメイカが取れず赤字続きだ」「廃業が相次いでいる」など窮状を訴える声が相次ぎました。 スルメイカが激減している原因について検討会に出席した専門家によりますと、海水温や潮の流れなど環境の変化により「成長して生き残る数が少ない」状態が続いているということです。 水産庁は参加者らの意見をふまえ、来年度以降の資源管理について現在の上限の4分の1以下にするとの基本方針をとりまとめました。 来年度からの対策をふまえ、状況が改善するかどうか、遅くとも3年後に資源管理の目標などの見直しを行うとしています。