マルディーニ氏がミランオーナーに苦言「選手へのサポートをエクセルで説明するのは…」
昨年6月にミランのテクニカルディレクター(TD)を退任したレジェンドのパオロ・マルディーニ氏が27日、イタリアのポッドキャスト番組「AKOS」のインタビューに応じ、古巣のオーナーを批判した。 かつてミランの主将や指揮官を務めたチェーザレ・マルディーニ氏を父に持ち、自身もキャリアをミランに捧げたバンディエラのマルディーニ氏。引退後は、幹部としてクラブに復帰し、2021-22シーズンのスクデット獲得に貢献したが、ジェリー・カルディナーレ氏率いる現経営陣との対立が報じられ、2022-23シーズン限りでTDの職を退任した。 ミランの黄金期に数々のタイトルを手にしたマルディーニ氏は、イタリアのカルチョ事情に疎いオーナーに不満を抱いている。元ミランDFは、選手たちに寄り添うことの重要性が理解されていないと苦言を呈した。 「私は常に、ひとりで困難に立ち向かってきた。ディレクターとして、大きなプレッシャーに耐えなければならない状況にある若い選手たちのサポートに努めていた。残念ながら多くの外国資本のオーナーは、この事情をよく知らないままクラブにやって来る。そして、こうした問題に向き合おうとすらしない」 「だがわれわれは、メンタル面においても、選手たちにとって試合前後や練習中のサポートが重要であるかを十分に知っている。私が常に言っていることだが、こうしたことは形がないが、クラブの財産を築くものなんだ。形がないものを、クラブに対してエクセルのシートで説明することは難しい。オーナーにとって手に届かないものであり、確認できないものなんだ」 また56歳のミランのレジェンドは、1年前にこの世を去った名物会長のシルヴィオ・ベルルスコーニ氏に感謝した。 「ベルルスコーニがやって来た頃、ミランは史上最強レベルの守備陣で3~4位以内を競うチームだった。彼はクラブに会社組織を持ち込み、全てを最高レベルへと導いてくれた。サッカーに関することだけではなく、コミュニケーションや組織、役割への尊重の面においてもね」