【F1】フェルスタッペン圧巻!今季スプリント3戦全勝、父のチーム代表を批判騒動も今回は心揺らがず強さ見せる
F1 第11戦 オーストリアGP スプリント 29日 レッドブルリンク(4・318キロ×23周) ペン=尾張正博、ルイス・バスコンセロス レッドブルのマックス・フェルスタッペン(26)=オランダ=が圧巻の強さを発揮し、ポールポジションから23周のショートレースを制した。これで中国、マイアミに続き、今季のスプリントを3戦全勝。序盤にライバルから迫られ「ちょっとスパイシーなレース」と言いながら、余裕の表情だ。マクラーレンのオスカー・ピアストリ(23)=オーストラリア、ランド・ノリス(24)=英国=が2、3位。ビザ・キャッシュアップRBの角田裕毅(24)は13位だった。 ランク首位をひた走るフェルスタッペンが、地力の違いを見せつけた。「いいスタートが切れたよ。DRS(空気抵抗低減装置)がオープンになってから、エキサイティングな展開になったけど、その後は自分のレースができたよ」。呼吸も乱さず1周短縮された23周を走り抜き、余裕の笑みを浮かべた。 レース序盤は、前走車の真後ろに迫ると使えるDRSをフル活用したマクラーレン2台に迫られた。5周目にはノリスに一瞬トップを奪われるものの、次のコーナーで抜き返す力わざ。その後はレッドブルのレースペースの良さを生かし、じわじわと後続を引き離し、終わって見れば後続に4秒以上の大差を築いた。
これで選手部門のポイントを「227」まで伸ばし、2位につけるノリスとの差を71ポイントまで広げた。シーズンはまだ折り返し前ながら、シリーズ4連覇への視界は極めて良好だ。 レース前には父ヨスさんが、チームのクリスチャン・ホーナー代表を批判する記事が載って一騒動あった。ヨスさんはシーズン前にも女性従業員への不適切な行為が疑われた同代表を糾弾してチームは揺れたが、今回は久しぶりの騒動にもチャンピオンチームの強さに揺るぎは感じられない。 「あした(30日)の本番はもっと長いレース。タイヤにとっても厳しくなるので、さらに改善することに取り組みたい。(僕らが)どう進化するのか、楽しみにしてほしい」。圧勝にもさらなる進化を狙うフェルスタッペン。71周の決勝で、今季8勝へ狙いを定めた。(写真はAP)
中日スポーツ