高知・吉本岳史監督「子供たちに夢を与えられる良い機会」 発足9年目で42都道府県目のJクラブ誕生
◇J3・JFL入れ替え戦 第2戦 高知2―0YS横浜(2024年12月7日 ニッパツ) 史上初開催のJ3・JFL入れ替え戦は7日、ニッパツ三ツ沢球技場で第2戦が行われ、高知ユナイテッド(JFL2位)はYS横浜(J3・19位)に2―0で勝利した。悲願となる高知県勢初のJリーグ入りを決めた。14年からJ3で戦いを続けてきたYS横浜は来季、JFLに降格する。 試合は前半から動いた。前半7分、主将を務める小林大智のクロスに反応した新谷聖基がヘディング弾。貴重な先制点をもたらし、先発起用に応えた。吉本岳史監督も「彼の良さであるクロスからのシュートを期待して送り出したので、その通りの結果に結びついて良かった」と満足げだった。後半46分にはJ2水戸から育成型期限付き移籍中の内田優晟が追加点を奪い、勝利を決定づけた。 発足9年目で、四国で唯一Jクラブのなかった高知県から42都道府県目のJクラブ誕生だ。吉本監督は「まだまだ高知県は野球文化と言われているので、そういった部分を変えていく新しい大きな歴史になったと思う。サッカーで文化を作っていきたいという思いでやってきたので、子供たちに夢を与えられる良い機会になったと思う」と胸を張った。発足当時からクラブを支える35歳の横竹翔も「高知にJリーグがあるとないとでは全然違う。今日の結果で子供たちの未来は変わったと思う」と力を込めた。 ▽高知ユナイテッド 四国で唯一、Jクラブがなかった高知県に初のJリーグ加盟クラブを誕生させることを目的に16年に高知UトラスターFCとアイゴッソ高知を統合して発足。20年からJFLに参入し、今季が5季目。ホームタウンは高知市を中心とした全県。エンブレムにはカツオ、黒潮の荒波、土佐闘犬の化粧まわし、よさこい祭りの鳴子板など同県のイメージが描かれている。クラブカラーは赤、緑。