市議による一般質問の時間、計100分も余る あと2人質問できた? 福山市議会定例会 傍聴者「もっと市政ただして」
広島県福山市議会の定例会で、時間を残して一般質問を終える議員が目立っている。今月の定例会では23人が質問し、余った時間の合計は100分近く。4月の改選で世代交代して以降に顕著となっており、有権者からは「市民の代表として、もっと市政をただしてほしい」との声が漏れる。 【表】福山市議会の一般質問で残した時間と人数 中国新聞の記者が5、6、9、10日の4日間あった一般質問を傍聴して調べた。23人のうち、残り時間が0~4分だったのは18人で、10~14分が2人、15~19分と20~24分、25~29分が各1人。質問が続かず、持ち時間のほぼ半分を残した議員もいた。 持ち時間は無所属が30分。それ以外は人数などに応じて五つある各会派に割り当てられ、その中でそれぞれの質問者に配分する。今回は1人当たり30~90分で、大半が50分前後。余った時間からみると、あと2人ほど質問できた計算となる。
当選1、2回が過半数
傍聴した40代女性は「市の考えを知りたくて来たのに、あまりに中身のないやりとり」と手厳しい。「市民の代弁者として時間ぎりぎりまで粘るべきだ。答弁を引き出すための努力をもっとして」と注文を付けた。 現在の市議会は当選1、2回が計20人と定数38人の過半数を占める。若手は質問に立つ機会が多く、今回は当選1回の11人全員が臨んだ。 ある議員は「世代交代が進んだが、再質問の技術など勉強が必要」と指摘。「自分が1期目の時には目いっぱい時間を使うように指導を受けた」と話す。2023年12月の定例会をみると、質問した21人の内訳は0~4分が20人、5~9分が1人だった。 一般質問を重ねてきた別の議員も「市の施策につながるケースもある。日頃から問題意識を持って質問に臨まなければ」と自戒する。
中国新聞社