東西に分かれて親戚友好団体を電撃訪問…六代目山口組幹部が密かに六本木に降り立った“特殊事情”
最低気温が1度台となった3月上旬の東京。底冷えするような寒さのなか、朝の六本木にコワモテの男たちが集まっていた。周囲では、警視庁の捜査官6~7人が警戒に当たっている。さらにはパトカーが巡回するなど、現場は物々しい雰囲気だ。 【最新近影】すごい…!六本木に現れた「六代目山口組幹部」のオーラがすごい…! 日も次第に高くなり、時計の針が10時半を迎えようというところで、捜査員の動きが慌ただしくなる。そんな喧騒をよそに、黒塗りの高級車が到着した。降り立ったのは、六代目山口組幹部の一人、藤井英治若頭補佐だ。 別の高級車からも六代目山口組の幹部が降り立った。歓待を受け、藤井若頭補佐たち一行はあるビルへと入っていった。はたして、六代目山口組の幹部たちが六本木に降り立った理由はなんなのか。 「この日、藤井若頭補佐が足を運んだのは六代目山口組の親戚友好団体である東声会・早野泰会長の誕生日を祝うためです。司忍組長(82)の名代として、早野会長に祝辞を述べたそうです。昨年、新直参に昇格した人物も同行していたので、早野会長への面通しの意味もあったのでしょう。滞在時間は10分ほどでしたが、有意義な時間だったのではないでしょうか」(山口組事情に詳しいジャーナリスト) 祝いの品は事前に送っていたのか、藤井若頭補佐らは手ぶらだった。それでも、帰宅の際は東声会の組員からお返しの品と思われる紙袋を渡されていた。さらに車に乗り込む際、藤井若頭補佐は早野会長とガッチリと握手。友好関係を再確認した。 実はこの日、六代目山口組が「外交」を行っていたのは東京だけではない。広島県にある共政会本部を訪れたのは六代目山口組・安東美樹若頭補佐ら3人だ。この日は共政会の荒瀬進会長の誕生日を祝うべく本部を訪問。到着から1時間以上も滞在するなど、外交に余念がなかった。 「東西で行われた同日訪問の目的は、もちろん親戚友好団体との親交を深めるためです。今年は年明けから動きがあった。1月には愛媛県四国中央市のスターバックスで、六代目山口組傘下組織に在籍経験もある40代男性が銃殺。池田組のナンバー2である前谷祐一郎容疑者が逮捕されました。さらに2月には、逃亡を続けていた絆會の金澤成樹若頭も逮捕された。 両組織と六代目山口組は対立関係にあります。池田組は、神戸山口組と対等な親戚関係を結んでいる。また池田組と絆會は『運命共同体』と言われるほどの関係で、この3組織は実質的に『反・六代目山口組連合』とも呼ばれています。六代目山口組からすれば敵陣営の衰退を反面教師として、親戚友好団体との結束を強めたいという思惑があるのでしょう。今年8月の分裂抗争10年目の節目には、大きな動きがあるのかもしれませんね」(同前) 六代目山口組が西に東に外交に勤しむのは、来る動乱の日を見据えてのことなのかもしれない。
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