『クロマグロ問題』の『本当の病巣』/ 魚が『ニッポンの海だけ』居なくなる!
世間を騒つかせている『クロマグロの遊漁規制』。クロマグロがいるのに釣れない(釣ってはいけない)?のなぜ
釣れているのになぜ??行政からの指示で、突然クロマグロの釣りが禁止となることが続いています。最近では4~5月の採捕可能量が、わずか4月6日で5月31日まで上記表の5トンを超える恐れが出て禁漁となっています。しかも8.2トンという結果であり、あっという間の終了でした。せっかく道具もそろえたのに?アングラーなら何で??と思われたことはないでしょうか? 解禁してすぐに禁漁。なぜ、こういう事態になったのか。ミクロな事象を追うだけでは真実は得られない。 東カナダなどの大西洋側の海外では、300キロを超えるような巨大なクロマグロがよく釣れるのに、日本ではこのクラスの大きなマグロが漁獲されるとニュースになります。こういったことも不思議に思う方もおられるでしょう。 つまり、クロマグロは日本の近海では大きい個体が少ないということなのです。他国が羨むほど、豊かになり得る海域を持つ日本ですが、どうして海外に大きな魚を釣りにワザワザでかけなければならないのかという別の理由も知りたくはないでしょうか。 これらは、すべて国際的な視点から俯瞰(ふかん)してみると、なぜそうなるのかは極当たり前のことなのです。なおクロマグロに限らず、その背後には、世界で日本の海の周りだけが魚が減っているといった、資源管理に関するとても深刻な問題があります。しかしながら、そういった報道されることはほぼありません。そこで、魚に関心が高いアングラーの方々に、そのなぜについて重要な解説を科学的根拠に基づいて行っていきます。
『日本の海だけ魚が消える』この問題を俯瞰して見るために知ろう。クロマグロは何キロで成魚になるのか
クロマグロの成長過程をご存じでしょうか? 釣りとなると10~20キロのクロマグロでも大物です。しかしながら、これらはメジマグロ、ヨコワなどと呼ばれるマグロの幼魚です。 クロマグロが完全に成熟するのは5歳魚、約80キロ以上です。3歳魚、30キロ程度でも成熟するクロマグロもいますが、その割合はわずか20%です。 クロマグロは大きく分けて太平洋クロマグロと大西洋クロマグロに分かれます。上の写真は大西洋クロマグロですが、200~300キロのクロマグロが普通に漁獲されています。 太平洋と大西洋では海の中を泳いでいるマグロの大きさが異なります。これは、自然現象というより、漁業という人間による影響なのです。その最大の理由は、大きくなる前のマグロまで獲ってしまう「成長乱獲」です。 産卵期に魚をとる。幼魚を根こそぎとる。その在り方が問われる。ただ、この問題の根本的な原因を知りればm実行者(漁師)に向けられるべきではないことがわかります。世界的に『圧倒的な業業資源管理後進国日本』この現実を知ってほしい(編集)