「もしもピアノが弾けたなら」で紅白出場も

　映画「釣りバカ日誌」のハマちゃん役などで親しまれた俳優の西田敏行（にしだ・としゆき）さんが亡くなっていたことが１７日、わかった。７６歳だった。 【写真特集】ベッケンバウアーさん、八代亜紀さん…追悼・今年亡くなられた方々

西田敏行さん

　福島県郡山市出身。明治大を中退後、１９７０年に劇団青年座に入団。映画「釣りバカ日誌」シリーズは、８８年から２００９年まで２２作続き、釣りと家族をこよなく愛する主人公・ハマちゃんをユーモラスに演じて、国民的な人気俳優になった。山田洋次監督の「学校」シリーズ、「植村直己物語」「ステキな金縛り」など、話題作に多数出演し、コミカルからシリアスな役柄まで幅広く演じた。

　テレビでも活躍し、主演した日本テレビ系「池中玄太８０キロ」ではかっぷくのいい人懐こいキャラクターが人気を呼び、シリーズ化。主題歌「もしもピアノが弾けたなら」がヒットし、ＮＨＫ紅白歌合戦に出場した。

　ＮＨＫ大河ドラマの常連で、豊臣秀吉役の「おんな太閤記」や、西郷隆盛役の「翔（と）ぶが如（ごと）く」、徳川吉宗役の「八代将軍　吉宗」などに出演した。ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」のテヴィエ役も当たり役だった。

　０８年に紫綬褒章受章。１８年に旭日小綬章受章。日本俳優連合の理事長を長く務めた。