演劇・映像部門のアン・リー氏、会見で口ずさんだ怪獣映画「モスラ」の劇中歌「6歳くらいのときに見た…私の中に根付いている作品」/高松宮殿下記念世界文化賞
1954年10月23日生まれ、70歳。台湾出身。75年に台湾芸術学校卒業後、渡米して大学で演劇や映画製作を学ぶ。米国を拠点に91年に長編映画デビューし、2000年の「グリーン・デスティニー」が米アカデミー賞外国語映画賞に輝く。「ブロークバック・マウンテン」(05年)と「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」(12年)で同監督賞を受賞し、ベルリン、ベネチアなどの国際映画祭で最高賞を得ている。台湾出身者の世界文化賞受賞は初めて。
◆絵画部門のソフィ・カル氏 「遠い日本の地で私を理解してくれているということに、大きな喜びを感じている」
◆彫刻部門のドリス・サルセド氏 「母国コロンビアの政治的暴力による被害者たちが、私の作品に意味を与えている」
◆音楽部門のマリア・ジョアン・ピレシュ氏 「受賞に感動している。芸術の実践、継承と伝達が私の希望であり、社会全体への責任だ」
★建築部門・坂茂氏は三宅一生さんのシャツ着用し敬意表す
建築部門で受賞した坂(ばん)茂氏(67)は、ファッションデザイナーの故三宅一生さんデザインのシャツを着用して会見に出席。2005年に彫刻部門で受賞した三宅さん、11年に音楽部門受賞の故小澤征爾さんらの名前を挙げて「尊敬する人たちと同じ賞を受けて、これ以上ない名誉なこと」と喜んだ。一方、戦地や被災地で仮設住宅などの建築を手掛けていることに触れて「美しいものだけを作っているわけではない」と、戦争などで揺れる世界情勢に懸念を示した。