ドジャース大敗にため息 大谷の地元・岩手県奥州市でテレビ観戦会
メジャーリーグのワールドシリーズ(WS)で3連勝を飾り、世界一に王手をかけたドジャースに所属する大谷翔平選手(30)の出身地、岩手県奥州市では30日、当初予定していなかったWS第5戦の市民向けテレビ観戦会を急遽(きゅうきょ)市役所3階の講堂で開いた。 【写真】デコピンを抱きかかえる大谷夫人の真美子さん 平日の朝だったが、地元の英雄を後押ししようと、熱心なファン約20人以上が集まり、講堂に設置された85インチのテレビの画面に見入った。大谷選手が第3打席でセンター前ヒットを放つと会場は最高の盛り上がりとなった。昼休みには市職員も講堂に集まり、観戦者は50人以上に膨らんだ。 しかし、大差の敗戦に観戦者からはため息も。口々に「あした、あした」を連呼して会場を後にしていた。この中で「楽しみが残った」と笑顔で話したのは、岡山県瀬戸内市からやってきた会社員の丸尾貴広さん(59)。 妻の圭子さん(58)と平泉観光で来県、「近くが大谷選手の出身地と聞いていたから」と奥州市役所1階の大谷選手の応援コーナーを訪問、実物大の握手像と握手を交わし、テレビ観戦会があると聞いて、講堂で声援を送った。 瀬戸内市はドジャースの同僚、山本由伸投手(26)の出身地、備前市のお隣。丸尾さんは少年野球の監督として山本投手と対戦した経験もあった。 「子供のころは正直、大したことなかった。でも、真面目に1人でよく練習する子で、すごくなった。積み重ねは大事ですね」と振り返り、「きょうの負けは残念ですが、ワールドシリーズを長く見られるし、山本君が第6戦で世界一を決めるシナリオができた」とにっこり。 講堂にはAP通信やAFP通信、米国テレビ局のNBCなど海外メディアも詰めかけ、大谷選手のスーパースターぶりを強く印象付けた。奥州市は31日以降もテレビ観戦会を開く予定。