【毎日書評】どうしたら社会人でも勉強ができるのか?ポイントは「言語化」と「ロールモデル」
時間・費用・実力は一度忘れて「理想の自分」を言語化する
仕事のこと、将来のこと、将来に関することも、時間・費用・実力に関することも、一度忘れてしまってかまわないと著者は述べています。なぜなら、実現可能性や優先順位はあとで考えればいいから。 それよりも、自分の才能や情熱を発揮できそうなこと、自分の存在意義や使命感を感じられることをリストアップしていくべきだということです。 【例】 ・現在の勤務先で経営企画部門に異動したい ・昇進したい、年収アップしたい ・Excelのスキルを伸ばし、資格も取得したい(MOS、VBAエキスパートなど) ・プログラミングスキルを伸ばしたい(まずはR言語かPythonを使えるようになり、データ分析により会社の売上アップに貢献したい) ・会計や簿記の知識を身につけたい(手はじめに簿記検定を取得する) ・英語の日常会話が流暢に話せるようになりたい (25~26ページより抜粋) たとえばこのように、自分にとって楽しくてたまらないもの、興味をそそられるものを、ためらわず言語化してみればいいのです。(25ページより)
本気で目指したい「ロールモデル」をリストアップする
自分のやりたいことをリストアップするといっても、それが「英語ができるようになりたい」というように漠然としたものであったら、具体的な目標に近づくのは難しくなってしまうかもしれません。そこで効果的なのが、ロールモデルを見つけ、その人の具体的な成果をリストアップすること。 たとえば「英語ができるようになりたい」という夢があり、職場の人の英語力に憧れているのであれば、リストに「職場の〇〇さん」と書き出し、その人のどんな点に憧れるのか、どんな点を真似してみたいかを書き出すわけです。 【例】 ・英語で流暢に電話対応ができる ・海外出張に行き、英語でプレゼンや交渉をこなしている ・海外営業部で活躍している(昇進し、年収も高い) ・TOEIC900点以上 ・英文メールが書ける ・英文の電話やFAX、メールが来たときに、同僚から頼りにされることが多い (27~28ページより抜粋) ロールモデルを見つければ、自身の目標はより具体的になるはず。また、目標達成後のリターン(例:海外営業部で年収が高いなど)や、目標達成のための方法(例:英会話スクールAに通い、いちばん上のクラスにいるなど)も明確になります。 その結果、自分の将来像をいまよりも具体的に想像しやすくなり、目標達成に向けた計画も立てやすくなるわけです。また、自分にとっての憧れであるロールモデルの存在は、自分の目標に対する確信をも与えてくれるといいます。いいかえれば、目標達成を目指すうえでの支えになってくれるのです。 なお、職場の上司や同僚、友人や家族などの身近な人がロールモデルである場合は、直接話を聞いたり、そばで観察することが可能。また、視野を広げたい場合は、自分に興味のある分野の著名人や専門家、自分が就きたい業界で活躍する有名人などをロールモデルにしてもいいようです。(27ページより) 本書は、勉強も努力も苦手だった著者自身が試し、「どうやったらできるのか?」を徹底考察してきた約20年間の研究を集大成した一冊だそう。勉強をきっかけとして人生をよりよくするために、参考にしてみるのもいいかもしれません。 >>Kindle unlimited3ヵ月無料で読み放題【プライム会員限定10/20まで】 Source: 技術評論社
印南敦史