窪塚洋介&亀梨和也が選んできた負の感情の手放し方「出来事は全部より良くなるためのものと思うと感謝ができる」
撮影の合間に役衣装のまま外に出ると、生っぽさが出せるようになるんです
――今回の作品のように重いものを抱えて、道を外れた生き方をする人間を演じている時は、感情のコントロールが大変そうですね。 窪塚 役作りは家で準備してできてるから、カチンコが鳴ったら作品の世界に入って、「はい、カット」って言われたら役から出るっていう感じのイメージなんで。カットがかかったら、普段の自分で人と接してます。 ――切り替えが早いんですね。 窪塚 マネージャーから見ると、その時やっている役をちょっと引きずってる感はあるみたいですけど。俺的にはあまり意図的にはやってないです。 亀梨 僕もそうです。だから撮影に入る前、しんどい時期はありましたね。原作や台本を読んでどう構築していくか考える時って、作品で描かれる世界観の感覚に近づいているので、今回だったら、人を疑った目で見ちゃいがち。現場に入ってからは役を背負って現場に立ってるけど、もちろんずっと入りっぱなしってことはないかもしれないです。 窪塚 でも、ストイックにやってたよね。 亀梨 本当ですか? 窪塚 うん。僕といる時間もそうだけど、ふとした時もちょっとトラっぽかった。 亀梨 自分というより役っぽい選択をしてしまうことはありますね。今やっているのは、ちょっと“黒”がキーワードなっているキャラクターで。洋服を買いに行ったら、黒を買ったり。現場でも衣装を着て、ロケに行くと普段と歩き方が違ったり。 窪塚 そうなんだ。 亀梨 現代劇の場合は、なるべく役の衣装で外に出たいんですよね。時代劇の衣裳で外出ちゃうとタイムスリップみたいになっちゃうから違うけど(笑)。現代劇の時は、空き時間に外でご飯とか食べたり、街歩いたりするだけで、なんかね、より自分の中にそのキャラクターがリアルになってくるというか。 窪塚 分かる、分かる。 亀梨 それこそ、『正体』の時とかも、変装した状態で商店街を歩いて、コンビニ入って。蕎麦屋さんに行って、役のままの気分で蕎麦を食べてた(笑)。するとなんか役に生っぽさが出てくる。 窪塚 役を生きるって、そういうところが面白いよね。 <作品情報> DMM TVオリジナルドラマ『外道の歌』 独占配信中 俺は警察でもなければ裁判官でもない。正義の味方でもない。 ただの復讐屋だ。 ⼀⾒何の変哲もない寂れた⼩さな古書店を営むカモ(窪塚洋介)とトラ(亀梨和也)だが、裏では被害者遺族の代わりに法の裁きから逃れた悪人を処刑する「復讐屋」であった。 「ライバー強姦殺人事件」「児童虐待死事件」「一家洗脳殺人事件」 目を覆いたくなるような数々の衝撃的な事件への復讐劇。 なぜ彼らは復讐屋となったのか?彼らの目的とは? 撮影/梁瀬玉実、取材・文/福田恵子 ヘアメイク/(窪塚)佐藤修司、(亀梨)豊福浩一 スタイリスト/(亀梨)佐藤美保子