CoinDesk「最も影響力のある人物2024」
今年も「最も影響力のある人物」を選出した。2024年はきわめて重要な1年となった。達成と希望に満ちた1年。年初に広がっていた暗雲は消え、年末には青空が広がった。 1月にはビットコインETFが承認され、11月にはトランプ氏が米大統領に返り咲き、暗号資産(仮想通貨)のムードは一変。新たな投資家が市場に参入し、資金はさまざまなカテゴリーに流入した。 ビットコイン(BTC)は12月に10万ドルを突破して、最高値を更新。ビットコインドミナンスは70%を超えた。大統領候補者は戦略的ビットコイン準備金をアピールした。 ビットコインETFは、史上最も成功したローンチを記録し、すでに運用資産残高は1450億ドルにのぼる。ビットコインは広く認められた役割、すなわちデジタルゴールドとしての役割を見出し、新しい金融システムのベースレイヤーとしてその姿をますます現しつつある。 イーサリアムブロックチェーンは、長過ぎる開発ロードマップやソラナなどの新しいレイヤー1ブロックチェーンと比較してパフォーマンスが劣ることへの批判が飛び交った。それでも暗号資産イーサリアム(ETH)は年初から58%上昇(ビットコインは120%)、500以上のレイヤー2が誕生した。特にベース(Base)、オプティミズム(Optimism)、アービトラム(Arbitrum)は大きな注目を集めた。 ソラナブロックチェーンは、暗号資産ソラナ(SOL)が年初から111%上昇し、ミームコインなどのプロジェクトで活況を呈した。テレグラム(Telegram)は今や、真のブロックチェーンプレーヤーとなり、タップツウーアーン(タップして稼ぐ:Tap to Earn)ゲームで躍進し、世界中で何億人ものプレーヤーを集めた。 DePIN(分散型物理インフラネットワーク:Decentralized Physical Infrastructure)はカテゴリーとして成長し、現実世界(Real World)のインフラ(通信、電気、マッピングなど)と暗号資産の新しい形での普及を促進した。 ポリマーケット(Polymarket)は、予測市場が従来の世論調査よりも優れている可能性を示し、暗号資産トレーダーや一般の人々にとってはCNNと同等の存在となった。AIはあらゆるものの一部となった。 ステーブルコインは取引高で最も人気の高い暗号資産であり続け、グローバル決済レイヤーとしてこれまで以上にその姿を現した。 USDTが支配的であり、利益を潤沢に得たテザー社は米国でもいずれ合法的に取引できるようになることを期待して、USDT以外のさまざまなプロジェクトに投資している。 暗号資産は真の政治的影響力を示し、トランプ氏や50人以上の連邦議会候補者の当選に貢献した。Fairshakeのような政治活動委員会(PAC)は、2026年に向けて影響力を増しつつあるように見える。 ヨーロッパはアジアや米国ほど活発ではないが、MICAを導入し、包括的な政策枠組みを持つ最初の地域となった。香港とシンガポールは、アジア太平洋地域をリードした。