祖母の家を片付けていたら「聖徳太子」の1万円札を大量に発見! 銀行に持っていけば「タダ」で入金してもらえますよね?
年の瀬が迫ってきました。大掃除や片付けを進める中で、祖父母の家から大量の旧札が出てきた、なんて経験はありませんか。今年は新札が発行されたこともあり、旧札であっても価値が変わることはなく、使用可能であることをご存じの人もいるかもしれません。 しかし、その認識のままでいると、来年からは予期せぬ出費につながる恐れがあります。三菱UFJ銀行は、2025年4月から一定の条件下において手数料を徴収すると発表しました。 ▼実家の物置で「鳳凰」の描かれた100円玉を発見! 昔のお金は今も使える? 高く売れる場合もあるの? 本記事では、手数料の概要やデジタル化にともなう今後の展開、また今できる対策について解説します。
取り扱い手数料の概要
三菱UFJ銀行が発表したのは、旧券・旧貨および記念貨幣の入金などの取り扱いに関して、手数料を新設するというものです。 具体的には、取り扱い100枚までは770円、それ以降は100枚ごとに770円が加算されます。なお、この手数料の対象となるのは、1983年以前に流通していた紙幣などに限定されており、直近まで流通していた福沢諭吉の1万円札などは含まれません。 貨幣については、金額により異なりますが、一番古いものでいうと1948年に発行が始まった5円貨が対象です。また、記念貨幣については、財務省ホームページの「記念貨幣一覧」に記載のある貨幣をさします。 いずれも、三菱UFJ銀行の店頭で入金をする場合に、手数料が徴収されることになります。詳しくは三菱UFJ銀行のホームページを参照してください。
デジタル化に伴う今後の展開
手数料新設の背景の1つには、事務作業の負担軽減があげられます。というのは、1980年代以前の紙幣はシステムの対応ができておらず、手作業で手続きを進める必要があり、負担が大きいのです。 金融業界では、効率化を図るためにデジタル化が進んでいます。今回の手数料導入もその一環であり、手作業にかかるコストを軽減しつつ、デジタル化を促進する狙いがあるといえます。 現時点では、旧紙幣等の取り扱い手数料を明確に発表しているのは、3大メガバンクの中では三菱UFJ銀行のみですが、そのほかの主要銀行についても同様の対応を取る可能性があると考えられるでしょう。 業界全体で効率化の流れが進んでいることや、共通の課題に対応するための施策として、こうした手数料の導入は今後も続いていくと予想できます。