特集「キャッチ」コンサート?ダンスホール?いいえ、デイサービスです 利用者にもスタッフにも笑ってほしい「エンタメ介護施設」の挑戦 北九州市
FBS福岡放送
特集「キャッチ」です。北九州市に「笑い」をテーマにしたユニークな介護施設があります。目指すのは「介護とエンターテインメントの融合」です。利用者とスタッフの笑顔のために、挑戦を続ける女性を追いました。 【画像】コンサート?ダンスホール?いいえ、デイサービスです 利用者にもスタッフにも笑ってほしい「エンタメ介護施設」の挑戦 北九州市
おじいちゃんの手にはペンライト。みこしを担ぐノリノリのおばあちゃんも。 ダンスホールを思わせるきらびやかな空間、実はここ、介護施設なのです。北九州市八幡西区にある、その名も「アマリリスエンターテイメントデイサービス」です。80代後半を中心に、最高齢は96歳までが利用しています。
趣向をこらしたレクリエーションに、利用者からは自然と笑顔がこぼれます。 ■利用者 「おもしろいね。腹抱えて笑うけんね。」 「いいところですね。もう帰りたくない。」
「死んだ方がマシという声が刺さった」
目指すのは「笑い・ワクワク・ワンダフル」という“3W”の介護です。その仕掛け人がド派手な衣装を身にまとう、理事長の西村博子さんです。 ■アマリリスエンターテイメントデイサービス・西村博子 理事長 「まず心を元気にしたい。心の元気と体の元気はつながっている。」 西村さんは15年前から介護の現場と向き合ってきました。介護とエンタメを融合させたデイサービスに本格的に取り組み始めたわけは、新型コロナが猛威を振るっていた時に耳にした利用者の声でした。 ■西村さん 「コロナの自粛中に利用者さんたちの元気が本当になくなって、一日一日を無駄に過ごしていたら死んだ方がマシという声が一番刺さった。」 退屈な日々を過ごして死を待つだけの場所にしてほしくない。刺激的な毎日を過ごしてもらう方法を模索するなかで、手応えを感じたのが“笑い”でした。
■西村さん 「ちょっと利用者さんを笑わせようと思って、食事を配膳するときにメイド服を着て配膳してみたんですよ。そこからがスタートで、利用者さんがすごく喜んでくれて。」 この経験をきっかけに西村さんは、暗いイメージがつきまとう介護の現場に、エンターテインメントの要素を取り入れはじめました。