花譜の“もう1つの姿”廻花、高校2年生の頃に制作した楽曲をリリース
バーチャルシンガーソングライター廻花が、本日9月18日にニューシングル「ひぐらしのうた」を配信リリースした。 【動画】映画監督・山戸結希が手がけた廻花「ひぐらしのうた」MV 廻花は今年1月に東京・代々木第一体育館で行われた「花譜 4th ONE-MAN LIVE『怪歌』」にてお披露目された、バーチャルシンガー花譜の“もう1つの姿”。多彩なアプローチや表現をするための“花譜の新たな分岐点”として、彼女の内側から湧き上がる衝動的な気持ちを曲にしていくプロジェクトだ。 「ひぐらしのうた」は、「怪歌」での初披露以降、ファンからリリースを待ち望まれていた1曲。“廻花”本人が高校2年生の頃に作った楽曲で、朝学校に向かう道やその帰り道、眠る前などに考えていたことがそのまま曲になっているという。夏の終わり、ひぐらしが鳴き始める頃の寂しい印象がローファイヒップホップとポエトリーを織り交ぜながら表現されている。 YouTubeでは映画監督の山戸結希が手がけた「ひぐらしのうた」のミュージックビデオを公開中。廻花は2019年に花譜として映画「ホットギミック」の主題歌を担当したときに山戸と出会ったという。MVでは思春期の高校生が抱く将来への不安や葛藤、子供から大人への心情の移り変わりが表現されている。「BEST KIDS AUDITION 2015」でグランプリを受賞した現役高校生俳優の稲毛眞生が主演を務めた。 ■ 廻花 コメント 「こういうことを思ってたんだ」「こういうことが言いたかったんだ」って、その時その場でわからなかった気持ちが後になってはっきりするようなことがよくあります。歳を重ねて直感的な感情表現が難しくなるなかで、喜怒哀楽のポーズというか、嬉しい時にはこうする、みたいなストックを無意識に使いこなせるようになってく器用な自分もいます。 だけど、ぐるぐる胸を駆け巡る形なき思いを、「もう終わった話だから」とか、「曖昧でどっちつかずだから」って、結論を急いだり無理に手放そうとしなくていいんだって思いたかった。許せないことは許せないままでいいし、忘れてしまうならそれでもいい。 心が力んでしまう瞬間、誰かのねむらなくちゃいけない夜、何度でもそばに寄り添える曲でありますように。 「転校生」に続き、山戸結希監督が本当に素敵なMVをつくってくださいました。 初めて拝見した時、高校生の時に何気なく感じていた、ずっとジリジリした衝動が張り付いているような感覚を思い出しました。笑ったり泣いたり、強がったり突き放したり、ちょうど良いところなんて本当はどこにもない。 泳ぎ続ければどこに行き着くのでしょう。 ひとつわかるのは、澄んださみしさはどんな時でも自分だけの光になってくれることです。 山戸さんがこの曲に与えてくださった物語は、まさにその強さ、うつくしさを目に見える形にしたような瞬間ばかりで、何度観ても涙がポロポロこぼれます。 本当にありがとうございました。 末長く、「ひぐらしのうた」これからよろしくお願いします! ■ 稲毛眞生 コメント ひぐらしのうたを聴いた時、迴花さんの思いや今の世の中に対する願いをストレートに伝えていて、それが僕に非常に良く伝わってきました。 正声を演じて、セリフがないからこそ正声の悩みを表情や動きで表現するのが難しかったです。 ダンスのシーンでは心の底から自由で、ありのままの正声を見てもらえたらいいなと思います。 また僕の人生で1番短い髪型にも注目して欲しいです。 この作品に携われたことに感謝しています。 「みんな違ってみんないい」みんなが個性を大切に、お互いを大切に、自分らしく生きやすい世の中になりますように。 ■ 山戸結希 コメント 廻花さんの魂の投影された歌に、いちばん似合う映像をつくることが、今夏の宿題でした。 廻花さんのふるえる声と、諦めながら生きてゆくための言葉と、それでもたしかな譜面を、光線のように攪拌する情景を、倍音のように拡張する光景を映したい想いでいっぱいでした。 まるで主人公の生を祝福するような、正真正銘の真夏日、みんなのたった一度きりの身体と心を持ち寄って、このvideoを残せたことを監督として倖せに思います。 廻花さん、大切な季節を歌に残してくれて、その勇気にありがとう。