排気量拡大で「ツアラーとしての魅力」がアップ! 上級バージョンも登場したカワサキ「Ninja1100SX」の気になる実力とは?
ストローク量の拡大で排気量アップを果たしたエンジン
2025年のバイク市場を占う上で重要なモデルが多数出展されたイタリア・ミラノでの二輪車ショー「EICMA 2024」。その会場で大きな注目を集めたモデルのひとつといえば、カワサキの「Ninja 1100SX」です。 【画像】「えっ!…」これが進化したカワサキのツーリングバイク「Ninja 1100SX」です(15枚)
「Ninja 1100SX」はフルカウルをまとい、並列4気筒エンジンを搭載するスポーツツアラー。同モデルについて、バイクやクルマ、自転車などの乗り物を中心に取材・執筆をおこなっているライターの増谷茂樹さんは次のように話します。 「車名から分かるとおり、現行モデルである『Ninja 1000SX』に対して排気量を拡大しているのが最大のポイントです。ストロークアップによって排気量を拡大していて、実用域でのトルクがアップしています」 最高出力は従来の142psから136psにダウンしているものの、最大トルクは111Nmから113Nmにアップ。クイックシフターもより低い回転域から作動するように変更されるなど、低回転域での扱いやすさに重点が置かれていることが分かります。 また、排気量拡大だけでなく、カムプロフィールや吸気ポートの形状、ECUのセッティングなども変更されているとのこと。細かい部分ですが、リアブレーキのディスク径も大きくなるなど、細部までしっかりと手を加えられています。 従来から人気の高かったモデルだけに、スタイリングには大きな変更はありません。その中で、USB-Cのソケットが追加されるなど、ツーリングでの利便性が高まっています。 そんな「Ninja 1100SX」で見逃せないポイントといえば、上級グレードに当たる「Ninja 1100SX SE」が追加されたこと。 こちらはフロントブレーキキャリパーがブレンボのラジアルマウントになっており、オーリンズ製のリアサスペンションも採用されています。グリップヒーターが標準装備されていることも、ツーリングライダーにはうれしいポイントといえるかもしれません。 日本国内への導入はまだアナウンスされていませんが、ツーリング好きにとっては見逃せないモデル。「Ninja 1100SX SE」と合わせての発売に期待したいところです。 ●製品仕様 ・サイズ:全長2100×全幅805×全高1190~1225mm ・ホイールベース:1440mm ・シート高:835mm ・車両重量:235kg ・エンジン:水冷並列4気筒DOHC ・総排気量:1099cc ・最高出力:136ps/9000rpm ・最大トルク:113Nm/6000rpm
VAGUE編集部