「ルカのような選手は二度と現れない」元クロアチア代表ラキティッチが語る“盟友”モドリッチの凄さ。「信じられない」と評した若手は?【インタビュー】
いま開催中のEUROをどのように分析している?
――トニ・クロースとモドリッチは今なおトップレベルで活躍していますが、近年、中盤の選手が求められるパフォーマンスのレベルが上がったと感じますか? 「今日のサッカーにおいてMFの役割は少し変わった。5年前、10年前は少し違っていたかもしれない。だからこそトニやルカのような選手に中盤を託すチームが僕は好きだ。サッカーは進化している。今日、フィジカルほど、ボールタッチの繊細さは重要視されなくなった。周りをうならせるラストパスを出す選手が少なくなった。例えば、10番はいつから消えたのか。9番の後ろでプレーする選手は?とても残念なことだ」 ――どんなタイプのMFが好きですか? 「どこにでも顔を出す選手だ。前方でパスを待ち構えるだけでもない、後方からボールを配給するだけでもない。8つの目を持っているフリーマンだ。いつ攻撃をスローダウンさせるか、いつスピードを上げるか、仲間に指示を出すことができるMFだ。そういった選手が最後に違いを生み出す。彼らは速く走ることができないかもしれないけど、サッカーにおいて最も速い筋肉はあくまで頭脳だからね」 ――ペドリ、ガビ、ダニ・オルモをどのように見ていますか? 「信じられない選手たちだよ。バルサでプレーしている選手は今もよく追いかけている。バルサにとって彼らのような選手がチームにいることはとても幸運なことだ。若いながら、すでにチームのキーマン的な存在だ。そもそもサッカーでは、上も下も年齢は関係ないしね。それを教えてくれるのがルカであり、ペドリだ。一方、マドリーにも評価に値することがある。世代交代を実現させていることだ。マドリーの若手は幸せ者だよ。(フェデリコ・)バルベルデとクロースの間に起こったことを見ればいい。バルデルデは、クロースが教えてくれたことすべてに感謝しているはずだ。フェデはマドリーで2度のチャンピオンズリーグ優勝を経験した。すべてを勝ち取った選手たちに導かれながらね。それがスペクタクルなチームというものであり、組織として見事に機能している証だ」 ――いま開催中のEUROをどのように分析していますか? 「とても長くタフな大会になるだろう。このようなメジャー大会では、いつも大きなサプライズが起こる。スペインやイングランドについていつも話題にするのは理にかなっている。それはドイツも同様だ。確かに近年、成績は低迷していたけど、ホームの利は大きい。どのような戦いを見せるか興味は尽きない。個人的にはトルコがどのような地位を確立するのかも見てみたい。若い選手が多く、これまでとはタイプが異なる監督(ヴィンチェンツォ・モンテッラ)に率いられている」 インタビュアー●ファン・I・イリゴジェン(エル・パイス紙スペイン代表番) 翻訳●下村正幸 ※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラム・記事・インタビューを翻訳配信しています。
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