中国 呼吸器感染症が流行拡大、春節「90億人移動」に警戒、 ヒトメタニューモ感染症とは?【Nスタ解説】
森内浩幸さん: むしろ風邪のウイルスの中で特効薬があるのはインフルエンザとコロナの二つだけです。これは例外的であって、他の何百種類もあるウイルスに対しては何も特効薬はないわけです。逆に言うと、自然と治っていくわけなので、すごく大きな必要性はありません。 ただ、どんな風邪のウイルスでも、赤ちゃんやお年寄り、いろいろな持病を持っている人にとっては油断ができないので、やはりかからないようにする必要があります。かかったときには少しでも体を休めて体力を温存させて早く治るようにすることが大切です。 ホランキャスター: 感染症に関しては新型コロナウイルスを経て、各国何か特別な大きな変異があったときに、それを瞬時に即座に捉えられるようにっていう、システム作りみたいなものを進めているのでしょうか。 星浩さん: データ管理を厳格に行うようにしているのですが、実際は中国やヨーロッパの方は、かなりデータが瞬時に集まるようになってきています。日本の場合は実はデジタル化の遅れもあって今ひとつ先進国の中では遅れています。この辺のデータ管理もきちんと行うようにするべきです。 実は開業医の中できちんと報告するのに時間がかかったりしているケースがまだまだ多いので、その辺の体制整備が必要だと思います。 井上キャスター: 森内教授もその点はずっと仰っています。日本はまだFAXで報告していると言われますからね。 森内浩幸さん: 残念ながら日本はかなりそれが遅れていると思います。ただ、今回のヒトメタニューモもそうですが、どのようなものが突然流行るかわからないため、今度から普通の風邪でも5類相当としてしっかり捉えていこうという動きが出ているということでもあると思います。 これもやり方を間違うと混乱を招いてしまいますが、何か新しいことが起こったときに確実に捉えることができるような体制、そしてそれを瞬時に私たちが解析できる体制が必要だと思います。 ========== <プロフィール> 森内浩幸さん 長崎大学大学院 教授 専門は小児科医 日本小児感染症学会理事長 星浩さん TBSスペシャルコメンテーター 1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年
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