【石川南部・富山・福井】宿泊で支援!「応援してくださることが励みになります」名宿の声5軒
令和6年元日に能登半島ほか北陸一帯を襲った大地震。金沢をはじめ彼の地を度々特集してきた編集部もその惨状に心を痛めてきました。いち早く支援活動を始めた北陸のシェフたちの取材(輪島篇・七尾篇)に続き、今回は石川・富山・福井の旅館を取材。現地の様子をお伝えし、安心して過ごしていただける北陸の宿をご紹介いたします。 南北に長い石川県は南部に温泉地が集中しています。山代温泉、山中温泉をはじめ、旅人の到来を雪を搔き、館を整えて待っています。宿泊が支援につながります。金沢在住のライターつぐまたかこさんが、元気な現地の声を伝えてくれました。蟹や温泉、オーベルジュへ。ぜひお出掛けください。
北陸の温泉郷の現在
能登半島の様子が連日報道されているため、北陸全体が被害を受けたと思っている方が多いのではないでしょうか。 しかし、石川県の南部、富山県中部から東部、福井県は被害が少なく、水や電気、ガスなどのライフラインにも問題がなく、現在はほぼ日常の暮らしが戻っています。 一方、お宿やレストランの多くは、自粛ムードによるキャンセルが続いているようです。「能登のことを考えると、声を大にして『来てください』」とは言えなくて」と悩んでいらっしゃるお宿もありました。 いままで通り多くの人が訪れ、季節の恵みを楽しみ舌鼓を打つことは、北陸の経済を豊かにし、それが能登を支えることに繋がります。どのお宿も、北陸を代表するお宿です。震災後も変わらないおもてなしの心で、訪れる人を心待ちにしています。 <画像>南北に長い石川県に富山県、福井県が隣り合う位置関係。石川県は南部に温泉地が集中。
被災者をいち早く受け入れた山代温泉─ あらや滔々庵[石川・山代温泉]
加賀温泉郷のひとつ、山代温泉は、約1300年前に開湯。大正時代にドイツで開催された万国鉱泉博覧会で金賞を受賞した名湯です。その中心部・湯の曲輪(ゆのがわ)にある「あらや滔々庵」は、加賀藩前田家や北大路魯山人ゆかりの宿として知られています。やわらかなお湯もさることながら、石川県のブランド蟹「加能がに」の中でもとくに珍重される「橋立の蟹」をおいしくいただける宿として、名を馳せています。 <写真>能登の塩とすだちでいただく焼き蟹。(『婦人画報』2024年1月号より)