10万ドル台で頭打ちのビットコイン、「2万ドル急落」の可能性
「死のスパイラル」への懸念
「FRBの経済見通しやパウエル議長の会見は、インフレが以前考えられていたよりも根強いものであることを示唆している。これは、過去数カ月間のインフレが再加速する中でFRBが現在の利下げサイクルを慎重に進めることを意味している」と、東京の暗号資産取引所Bitbankのアナリストの長谷川友哉は、Eメールのコメントで指摘した。 ■「死のスパイラル」への懸念 「2025年のどこかでインフレが過熱した場合、FRBが利下げを停止する可能性がある。最悪の場合、再び利上げを開始する可能性もある。金融緩和はほぼ常にビットコインの価格にプラスの影響を与えるが、その逆は悪影響を及ぼす」と、彼は続けた。 米国の債務は近年急増しており、コロナ禍とロックダウン時の刺激策が政府支出を大幅に増加させ、2022年にはインフレを制御不能な水準に押し上げた結果、2024年初めには34兆ドル(約535兆円)を突破した。10%以上のインフレ率は、FRBに歴史的なペースでの利上げを余儀なくさせ、債務の利払い額を押し上げ、「デススパイラル」への懸念を煽った。 「FRBの政策転換の可能性は、ビットコインの価格の重しとなる一方で、高金利は政府の債務利払いにも引き続き圧力をかけることになる。膨れ上がる連邦政府の債務は、すでにその持続可能性に関する疑問を引き起こしており、政府の信用性は、2025年に市場が注目するトピックの1つになる可能性がある」と長谷川は指摘した。 【お詫びと訂正 2024年12月26日18時55分】 記事初出時にタイトル、本文に間違いがありました。ご迷惑をおかけした読者の皆様、ならびに関係各位に深くお詫び申し上げます。
Billy Bambrough