川崎F・FW山田新2冠!強いチームに強かった2年目ストライカーの快記録
<24ニッカンフットボールアウォーズ>(上) Jリーグのデータを独自の視点で分析して各賞を選出する、年末恒例「ニッカン・フットボール・アウォーズ」を今年も開催します。川崎フロンターレのFW山田新(24)は日本選手最多タイの19ゴール。そのうち上位7チームから計10得点を決め「上位キラー賞」を受賞しました。頭でも最多7ゴールを挙げ、「ヘッド得点王」にも輝きました。【構成=石川秀和】 ◇ ◇ ◇ 強いチームに強かった。川崎FのFW山田はプロ2年目で得点ランキング3位タイの19ゴール。日本選手ではトップタイだった。チームは8位に終わったが、1~7位の上位チームにリーグ最多10得点。得点王に輝いた横浜のFWアンデルソン・ロペスの8点を上回り、「上位キラー」としてゴールを量産した。 優勝した神戸から2得点。2位広島、3位町田にもそれぞれ1得点を挙げた。6位に躍進した東京V戦で自身初のハットトリック。7位東京戦では2戦3発と多摩川クラシコでシーズンダブルに大きく貢献した。 抜群の跳躍力で高い山を軽々と跳び越えた。175センチと大柄ではないが、フィジカルが強く、ヘディングでのゴールはリーグ最多7点。DFのマークを瞬時に外し、クロスをピンポイントで合わせた。川崎Fの新エースとして、クロス攻撃の実効性を高めた。 7月20日の柏戦で今季初めて複数得点。頭でも初めてゴールを決めた。「自分が主導権を握ることができるポジションを取れたし、クロスの出し手の意図と合った」という。そこからヘディングでもゴールを積み重ね、日本選手ではFW中山雅史、FW大久保嘉人に次いで史上3人目となる3試合連続マルチゴールの快記録を達成した。 後半追加タイムの得点は2位タイの3点。途中出場からも2位の6点を挙げた。90分換算の得点数である得点率も3位の0・85点。複数のランキングで上位に入った。いずれは日本代表として、世界の強豪国から金星を挙げるゴールが期待される。 ◆山田新(やまだ・しん)2000年(平12)5月30日、横浜市生まれ。U-15から川崎Fの下部組織で育つ。桐蔭横浜大を経て、川崎F入り。プロ1年目の昨季は27試合4得点、今季は副主将も務めて、38試合19得点をマーク。右利き。175センチ、75キロ。