羊文学は、表現の芯を曲げずに進化する。『呪術廻戦』「渋谷事変」ED曲の秘話やバンドの現状への思いを聞いた
羊文学とKREVAが出演するライブイベント「J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 WINTER MUSICLICK LIVE」を、12月2日にLINE CUBE SHIBUYAで開催する。 今回は羊文学に、KREVAとのコラボも披露する同ライブイベントへの意気込みや、最近インスパイアされたものなどをインタビュー。また、TVアニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」のエンディングテーマを務めるなど、バンドとしてこれまで以上に広がりを見せる今と未来への思いも聞いた。(J-WAVE NEWS編集部)
ラジオにまつわる思い出。大学生でJ-WAVEに出演して…
──今回のライブイベント「J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 WINTER MUSICLICK LIVE」はJ-WAVEのラジオ番組『~JK RADIO~ TOKYO UNITED』との連動ライブです。羊文学の皆さんは先日、同番組に出演されましたね。ライブ当日もMCを務める番組ナビゲーターのジョン・カビラさんの印象はどのようなものでしたか? 塩塚モエカ(Vo, Gt):めっちゃいい声でした。あとは、「本当に朝6時から番組に出演されているのか!?」っていうくらいフル回転で、すごくパワフルな方だなと思いました。 河西ゆりか(Ba):当然もともと知っている方だし、事前にスタッフさんから「すごくテンションが高いよ」と聞いて少し緊張していたんですが、実際に話してみたらすごく優しくて。私たちの音楽もちゃんと聴いてくださっている感じが伝わってきてすごくうれしかったです。 フクダヒロア(Dr):僕はコアな音楽を知っている方という印象で。それに加えてすごく気さくで優しい方でした。あとは幼少期にサッカーゲーム「ウイニングイレブン」をやっていたので、生で声を聴いて幼少期を思い出しました。 ──ラジオ番組の連動企画ということで、皆さんのラジオにまつわる思い出やラジオにちなんだエピソードを教えてください。 塩塚:中学生のときはテスト勉強をしながらずっとラジオを聴いていました。そこで音楽はもちろん、いろいろなライブのCMが流れるのが面白くて。筋肉少女帯さんのライブのCMが流れていたのを今でも覚えています。最近はパーソナリティとしてもいくつか番組を担当させていただくようになって。例えば今年の秋までFM802で番組をやらせていただいたのですが、それ以来、大阪もホームのように思えるようになりました。 ──中学生の頃、テスト勉強のお供にラジオを選んでいたのはどうしてだったのでしょう? 塩塚:その頃から音楽が好きでミュージシャンになりたいと思っていたので、自分の知らない音楽がどんどんかかるのが面白くて。 ──しっかり聴いていたんですね。勉強はかどりました……? 塩塚:はかどらない(笑)。だから自分がパーソナリティとしてラジオをやっていたときに「今、テスト勉強しながら聞いてます」というメッセージが来ると「やめな」って言ってました(笑)。 フクダ:僕はラジオ番組発フェスでいろいろなアーティストを知ったり、好きになったりしていました。あとはサブカルチャーやカウンターカルチャーが好きなので、ライムスター宇多丸さんがやっている『アフター6ジャンクション2』も、いとうせいこうさん、みうらじゅんさん、吉田豪さん、大森靖子さんといった好きな方々が出る回はよく聴いています。 河西:私は車を運転するときによく聴いています。テレビとか音楽だとなんか集中できないんですけど、ラジオだとなぜか安心感があって。自分にガツンと入ってくるんじゃなくて、話しかけてもらっているくらいのテンションだから何か安心するんですよね。自分たちもいろいろメディアに出させてもらうようになりましたけど、自分的にはラジオが一番好きです。 塩塚:大学生のときに、羊文学でJ-WAVE主催の蔦谷好位置さんのイベントに出させてもらったことがあるんです。そのタイミングで、蔦谷さんがナビゲーターを務めていた番組『THE HANGOUT』にも出させていただきました。そのとき「ジングルを作って持ってきてください」と言われて。当時まだDTMを使った曲作りをしたことがなかったのですが、友だちの家に行って機材を借りてジングルを作ったことを覚えています。しかもそれが自分的にいい仕上がりで、ラジオでかかったときはすごくうれしかったですね。