がんばろう神戸の光ともす 輪島・町野の仮設でろうそく
輪島市町野町粟蔵の仮設住宅団地で31日深夜からと1日夕、神戸市から運ばれた「希望の灯(あか)り」がともされた。住民団体「町野復興プロジェクト」やボランティアがろうそく1003本を並べ、住民とともに手を合わせた。昨年2月から毎月1日に続けた点灯は今回でいったん終えるが、3月には別の団体が町野町曽々木にガス灯を常設し、復興を遂げた神戸の灯で未来を照らす。 粟蔵でのろうそくには、住民や町野で活動した災害ボランティアが記したり、全国から寄せられたりしたメッセージ入りの紙灯籠994個がかぶせられた。 「1・1」「NOTO」の文字に並べられ、出席した住民らは1日午前0時と、地震発生時刻の午後4時10分に黙とうして犠牲者をしのんだ。 ●全国の応援浮かぶ 神戸で分灯され、ランタンの中で守られてきた「希望の灯り」から火がうつされると、「必ず戻ります」「町野を見限らない」との住民の決意や、「一日も早い復興を」「未来を信じよう」「大好きな能登が元に戻るように」との全国の応援が浮かび上がった。 町野復興プロジェクトの山下祐介代表は「神戸は震災から30年を経て復興した。町野も団結し、いい町になったと言える復興を果たすための光にしたい」と語った。 「希望の灯り」を分けた灯火をともすガス灯新設は、神戸市のNPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯り(HANDS)」が、曽々木の窓岩ポケットパークで計画している。(珠洲支局長・安田哲朗)