名手ムーア、ディープインパクト産駒最終世代の“相棒”とジャパンCへ挑む「今までの結果を見ると自信を持ってチャレンジできる」
世界的名手ライアン・ムーア騎手(41)=英国=が7日、今週末からの騎乗を控え、短期免許取得のため美浦トレセンを訪れた。2週間後のジャパンCには主戦を務めるオーギュストロダン(牡4歳、愛・Aオブライエン厩舎)とのコンビで参戦予定。ディープインパクト産駒最終世代の同馬に向けた思いを語った。 昨年の英、愛ダービー連覇などこれまでG1・6勝を挙げる“相棒”への深い信頼は揺るぎなかった。「非常に能力のある馬。ヨーロッパでもアメリカでもG1で結果を残しているし、今までの結果を見ると自信を持ってチャレンジできる」と強豪との一戦を心待ちにする。 22年ジャパンCではヴェラアズールの手綱を執り優勝。それだけに日本馬が強さを誇示する舞台であることは十分承知している。「特に東京2400メートルはアウェーでもあるし高いチャレンジ」としつつ、「これまでジャパンCを勝っている馬たちにフォームが似ている」とパートナーの特徴を分析する。 偉大な父へのリスペクトも忘れなかった。参戦の経緯について「もちろん血統もディープインパクトではあるし、早めに目標を決めて凱旋門賞やブリーダーズCにも行かずベストを出せるように調整されています」と万全の態勢を強調。ラストランを予定する今回まで挑戦を続けるオーナーサイドへも「簡単なチャレンジではない。感謝しています」と敬意を表した。 今週末のエリザベス女王杯には同じディープインパクト産駒のサリエラとのコンビで参戦する。「彼の素晴らしい血が入っているだけで、どんなレースでもチャンスがあると思って騎乗することができる」とムーア。翌週のマイルCSには欧州でG1・3勝を挙げるチャリンとの出走を予定。有馬記念までの7週間。この豪腕を中心に競馬シーンが動く。(石行 佑介)
報知新聞社