「アメフトに求めるのは広告的価値を超える社会的価値」SEKISUIチャレンジャーズ誕生の理由とは
~アメフトに「何となく」で関わる人を支えているわけではない
「選手、スタッフの趣味や娯楽のために付き合っているのではない」と川口GMは敢えて厳しい言い方をする。 ビジョンを同じくするパートナーと巡り会えたものの、現状に満足するわけにはいかない。 「今回、積水さんがメインスポンサーになってくださった意味を考えるべき。今まではチーム内に『アメフトをやるのが当たり前』という風潮があったのも間違いない。でも積水さんが現れなかったらチームがなくなる可能性もあったというのが現実です」 「どんな形でもチームは存続させたかった。時間はかかってもお金を集めて供託金を払うことでXリーグへ参加はできます。でも今のような恵まれた環境でプレーするのは無理です」 企業チームには及ばないがクラブチームとして考えられない予算規模で運営ができている。当たり前の環境と気にも止めていなかったことが、実はそうではない。 「何となくアメフトに関わるのでは意味がない。何の社会的価値を生み出せるのか?も仕事とアメフトの両立は大変だと思う。でも一流企業に務めて仕事だけしているだけでは経験できないものがある。積水さんはそういった部分に期待しているはずです」
「選手、スタッフのみんなに自分自身で感じ取って欲しい」と桂氏は個々の意識改革に期待をかける。 「クラブチームの立ち位置、関わり方が難しいのは理解できる。しかしアメフト界が本当に厳しいという状況をもっと認識して、協力してくれる方々の真意を汲み取って欲しい。積水さんと寄り添って良いチームにしていくことが大事です」 メインスポンサーが変わったことによって運営面でも大きな変化が期待できると続ける。 「社会的価値を生み出すのはもちろん、社内団結のため社を挙げて全力で応援していただけるそうです。関西、関東を問わず可能な限り試合会場へ足を運んでくれます。経営面からするとチケット購入によってチーム収入も期待できます」 「チャレンジャーズのファンや関係者で各試合で最低500人以上を集客したい。今までは250-300人くらいだったので積水さんを加えればそのくらいになる。集客では富士通やパソニックに負けない状況を生み出していきたい。良い雰囲気を作れれば成績にも好影響を及ぼすはずです」