三越伊勢丹のTポイント導入は、イメージダウン? それとも起爆剤?
百貨店業界全体で共通ポイントカード導入広がる
百貨店業界において、三越伊勢丹の共通ポイントカード導入はむしろ遅いくらいだ。2014年には、大丸と松坂屋を有するJ.フロントリテイリングが楽天と提携し、両百貨店で楽天の「Rポイントサービス」が使えるようになった。今年1月には高島屋がNTTドコモと提携した。4月から「dカード」決済で2%のdポイントが貯まる。8月をめどに「dカード」、「dポイントカード」提示で1%のdポイントが付与される予定。こちらも、百貨店をあまり利用しない層の取り込みを狙っており、今後はマーケティング施策やオンラインビジネスでの協業にも取り組む。 Tポイントサービスが利用できるのは、全国の三越伊勢丹グループ百貨店27店舗と、小型店105店舗のうちの97店舗。残る8店舗でもPOSシステムの更新など準備ができ次第、対応する見通しだ。ポイント付与条件は、200円(税抜)の買い物につき1ポイント。美術・宝飾品やレストランの利用など一部対象除外品があるほか、グループが独自に発行するエムアイカード(決済機能付き)との併用はできない。 (取材・文:具志堅浩二)