Media Briefing[日本版]:📊「 Cookie がないならデータを使えばいいじゃない」🍪
限りなく矮小化して表現すると、今我々が気にしているCookieの消滅はChromeというブラウザ上に限った話だ。そもそもAppleのエコシステム上ではすでに使えない。 つまり、「Cookieがなくなってしまうから、何かで代替しないと」と考えること自体が陳腐なのかもしれない。時代遅れのトラッキングや測定手段を捨てて、根本的に、より新しく、洗練されていて、消費者のプライバシーにも配慮した「なにか」をデジタルマーケティングは採り入れるべき段階なのだ。 ではその「なにか」とは? 先週DIGIDAY[日本版]で取り上げた記事を見るに、答えは明らか。「データ」だ。
プライバシーサンドボックスに期待せず、データへの投資を強化するマーケターたち
データへの投資を強化する、というのは単に「ファーストパーティデータを集めよう」「サードパーティデータを活用しよう」といったいつもの話ではない。そもそもプライバシーに配慮した上で収集されるデータは、サードパーティCookieで実現してきたターゲティングや測定ほど「正確」ではなく、本質的にある程度の不確実さを認めざるを得ないのだ。 つまり、その不確実さをいかに埋めていくのかがデータへの投資のポイントとなる。 英大手ホームセンターのHomebaseは、Havas Media Networkが提供するソリューション「Converged」を利用して、ファーストパーティデータすら必要とせず、プライバシーセーフなターゲティングを実現しようとしている。 「Converged」は、オーディエンス属性やコホートをデータ分析パートナーから提供されるメディア行動やデモグラフィック、サイコグラフィクに基づいて分析。AIを介して分析結果に基づいてプラットフォーム上の個人をマッチングする。 クリック単価やリード単価はCookieベースのキャンペーンに比べて大きく改善しており、Homebaseのマーケティング部門トップ、リサ・ティックル氏は「データにおける『ギャップ』を埋めていくマーケティングモデルは今後(中略)画期的な結果をもたらすことになる」と語っている。