闇バイト応募で保護46件 留守電に「逃がさない」、10代の相談も
首都圏を中心に「闇バイト」が絡む強盗事件が相次いでいることを受け、警察庁が、闇バイトに応募しても警察に相談すれば「確実に保護します」と呼びかけたところ、7日までに保護した事例が46件あったことがわかった。同庁が8日発表した。 闇バイトに応募した後に「逃げたら殺す」などと脅されるケースがあり、同庁が10月18日、警察に相談するようにX(旧ツイッター)などで呼びかけ始めた。 保護された40代男性はXで「高額収入」とうたう投稿に応募。秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で指示役とやり取りし、名前や住所、生年月日や電話番号のほか、免許証の写真を送信したという。 男性は途中で犯罪と気付き断ったが、その後、留守番電話に「自宅へ行く」「逃がさない」などの言葉が残されていた。男性は怖くなり警察に相談したという。 インスタグラムで応募した事例もあった。10代女性は詐欺事件の「受け子」と「出し子」を指示されたが従わず、その後に自分や親族の携帯電話に電話がかかってきたため、警察に相談した。 40代女性はインスタグラムで「高額バイト」と検索。指示役から秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」で個人情報の確認が必要だと伝えられ、マイナンバーカードの写真を送ったが、怖くなり警察に相談したという。 警察庁は闇バイトに応募してしまった場合でも、犯罪に加担する前に相談専用電話(#9110)などに相談するよう呼びかけている。(板倉大地)
朝日新聞社