70代の母から受け継いだ「思い出」の品。鍋敷きはインテリアとして飾る
ひとり暮らしだった70代の母が、入院を機に介護施設に入居。それに伴い「親の家の片づけ(親片)」を余儀なくされた、ライフオーガナイザーの尾花美奈子さん。ここでは、尾花さんが譲り受けたものについてご紹介します。
尾花さんの「実家の片づけ」ヒストリー
2014年7月に父親の他界により、実家の片づけを開始することになった尾花さん。文房具、工具、本などから処分し、2018年頃には一部のコレクションを残して、衣類・釣り道具なども処分が完了。ケガ防止のためキッチンシンク上の大型の調理器具、ピアノなどを手放していきました。 2021年11月に母親が入院し、12月から介護施設へ入居。尾花さんは、週2回、計10回ほど実家を訪れて片づけていたものの、12月中旬以降、新型コロナウイルスオミクロン株による感染者数増大のため、片づけを中断することになります。 2022年5月。片づけを再開し、6月までに計6回訪問。夏場は中断し、9月下旬~11月下旬まで3、4回訪問して片づけ完了。
思い出とともに、母から「譲り受けた」もの
実家に残されたものの中には意外なかたちで、今の暮らしに引き継がれたものもあります。思い出のあるものから優先順位をつけるようにしましょう。
●鍋敷きは玄関の窓辺のインテリアに
「几帳面な母は、棚が傷つかないよう、ひとつひとつの鍋の下に鍋敷きを敷いて収納していました」(尾花さん、以下同) 模様がかわいいのと、母の気持ちが宿っている気がして、状態のいいものだけ持ち帰って玄関に飾ることに。
●“昭和レトロ”な母の服が娘たちに好評
昭和レトロなファッションが若い人に人気と聞き、人気がありそうなデザインを選んで自宅に持ち帰ることに。 「娘たちは『かわいい!』と大喜び。娘が母の服を着た写真も、母に送りました」
●父の遺品は思い入れの強いものだけ残す
父が集めていた12個の切子のグラスと、両親が集めていた干支の置物。 「グラスには月ごとの花が刻まれているので、季節のグラスにお茶を入れて、干支の置物と一緒に飾っています」
●布や手芸道具は手づくりが趣味の知人に
母の趣味だった布や手芸用品は、手づくり好きの知人に譲ることに。 「布を人形の浴衣にリメイクするなど、上手に活用してもらえてうれしいです」
ESSEonline編集部