セ優勝争いは混とん…今日から天王山の広島3連戦、岡本和真と坂本勇人の奮起がカギ【柴田勲のコラム】
セ優勝争いは再び混とん
まさかの一週間だった。 【写真】阪神の猛追なるか? 岡田監督に「ガマンの采配」を強いる選手とは
前回の今コラムで巨人は首位・広島に0.5ゲーム差、3位だった阪神については「かなり厳しくなった。広島とは今季最大の5.5ゲーム差だ」と記した。 今後は広島と巨人の一騎打ちになるだろう踏んだ。ところがどうだ。 巨人は広島に1ゲーム差をつけて首位に立っているが、阪神とDeNAが追い上げて、阪神が2位の広島に1.5差、4位のDeNAが3位の阪神に2差だ。広島が1勝5敗ともたついた。 1位から4位まで4.5差、セ・リーグの優勝争いは再び混とんとしてきた。 巨人と広島は直接対決を6試合残している。両軍にとって最悪なのは3勝3敗の五分だろう。お互いに星をつぶし合っている時に阪神、DeNAのどちらかが一気に出てくるかもしれない。両チームとも勢いがあるし、特にDeNAはここにきて6連勝するなど優勝戦線にとどまりチャンスをうかがっている。 巨人と広島、どっちかが優勝するためには、もちろんOBとして巨人を応援しているが、4勝2敗、もしくは5勝1敗と勝ち越すことが必要になると思う。
今季の菅野は絶好調
その巨人は10日からマツダスタジアムに乗り込んで広島3連戦だ。天王山だ。初戦を取ることが大事になる。 巨人の先発は菅野智之、広島は森下暢仁か。両チームはともに打てないし、投手戦になりそうな気がする。今季の菅野は絶好調だ。頼りになるが、広島は接戦に強い。そんな展開になるとイヤだけど、あえて6対4で巨人有利とみた。 でも、その前に巨人のチーム状態、さらに言えば岡本和真と坂本勇人が心配だ。 7、8日のDeNA戦はひどかった。お粗末の一語だった。7日は14安打に8四球を選んでチャンスを築き続けたが、12回で19残塁だった。 タイムリーが出ず、犠牲フライも打ち上げられない。象徴的だったのが3回無死一、三塁で岡本和が一邪飛に倒れたシーンだ。1回、2回と得点の好機があったものの、逃していた。ここで得点していれば、一気に流れを引き寄せることができた。 4番がなんとかしなきゃならない。坂本もそう、1死満塁でやはり一邪飛。この二人がこんな具合だから19残塁にもなる。 中山礼都が9回2死から代打同点打を放ち、オコエ瑠偉が延長12回2死からサヨナラ本塁打をたたき込んで勝利した。 二人のラッキーボーイのおかげだ。勝ったからよかったものの、負けていたら目も当てられなかった。