【猛暑対策】朝・昼・夜、それぞれの「効果的な対策」は?今日からできるものばかり!
日暮れ~就寝までに有効な「夜の猛暑対策」
●帰宅したら「汗で濡れた服」を着たままクーラーに当たる! 帰宅したらすぐに着替えたいところですが、歩いて帰宅した直後は深部体温が上がった状態であることが考えられます。 深部体温が高いと、せっかく着替えてもまた汗をかいてしまう可能性が高く、汗をかいている状態でクーラーに当たったほうが、気化熱で深部体温を下げやすいので、汗が乾いてから着替えるのがおすすめです。 ●就寝前に入浴する場合は「時間短め」or「温度低め」! 入浴によって手足の温度を上げることで、睡眠の質が向上する可能性がありますが、一方で急激に皮膚温や深部体温が上昇します。入眠には深部体温の低下が重要であるため、寝つきが悪くなる可能性も。 入浴後は涼しい場所で深部体温を下げてから寝るか、入浴時間を短くしたり、お湯の温度を少し下げたりするとよいでしょう。 ●熱帯夜のなかで眠るときは室温を下げても「手足は冷やすな」! 室温が高すぎると睡眠の質が低下することが報告されているので、就寝時はクーラーを使って快適な温度に設定しましょう。 ただし、手足の温度が低下することで、逆に睡眠の質が低下してしまう可能性が指摘されています。冷え性の女性の場合は特に注意が必要です。靴下をはくなど、手足を冷やしすぎないよう工夫しましょう。 今回は一部のみの紹介でしたが、『猛暑対策BOOK』では、この他にもさまざまな対策を掲載。さらに、「食生活の猛暑対策」「運動時の猛暑対策」「高齢者や子ども・ペットなどを守る猛暑対策」など、知っておきたい知識ばかりです。 全3回のシリーズ、次回(最終回)は「猛暑対策のよくある勘違い」についてご紹介します!
『猛暑対策BOOK ~日本のヤバい夏を最新科学の力で乗り切る!~』(著/藤井直人・税込み1,430円・小学館)
猛暑から身を守る最新科学の知恵が満載! 体温調節の専門家が「水分補給」「冷却」「暑さに慣らす」「冷やす」の観点から、熱中症対策をはじめ、猛暑によって引き起こされるカラダのさまざまな変化や危ない事例を取り上げ、夏をできるだけラクに、快適に、安全に過ごすための科学的ノウハウを公開。 屋内外をいったりきたりする働き盛り世代や、屋外でのスポーツ愛好家、加齢とともに体温を感知する機能が衰える高齢者、体温調節機能が未発達な子ども……猛暑から自分や大切な人を守るために、必携の一冊です。
藤井直人(ふじい なおと)
筑波大学 体育系 准教授。博士(学術)。専門分野は運動生理学。 1981年6月24日大阪府生まれ。筑波大学体育専門学群卒業。大学在学中は陸上競技部に所属。その経験を活かし、運動時の呼吸・循環・体温調節に関する運動生理学的研究を数多く行っている。これまでの著書に『ランナーのカラダのなか 運動生理学が教える弱点克服のヒント』(小学館)がある。
kufura編集部