五十鈴グループ、全工場屋根に遮熱シート。夏場対策・現場の労務環境改善
五十鈴グループ(鈴木勝CEO)は、コイルセンター事業を手掛けるスチールサービス部門の全サービスセンター(SC)拠点を対象に夏場の暑熱対策として遮熱シートを導入する。「サーモバリアスカイ工法」を採用し、6月末までに各SCの工場屋根に敷設する。作業者の労務負荷軽減を支援しつつ、働きやすさを重視したサステナブルな職場環境への改善・整備を推進することで雇用の多様性や新規人財の採用促進につなげるのが狙い。 近年の地球温暖化の影響で夏場の労働環境が年々過酷になり、特に工場勤務者にとっては高温多湿な構内作業によって熱中症など体調不良を起こすケースが漸増傾向にある。 五十鈴はこれまでも当該スタッフに夏場手当支給をはじめ天井ファンや大型扇風機、スポットクーラーの設置のほかファン付き作業服や飲料の支給といった支援を講じてきた。 今回、暑熱対策のさらなる強化の一環で関東から東海に全8カ所あるSC工場に、遮熱シート導入を決めた。3月から順次着手し、夏本番を迎える6月末に完成させる計画だ。 具体的には「キープサーモウォール」と「サーモバリア」(いずれもアルミ純度99%以上、輻射熱97%カット)を採用したサーモバリアスカイ工法による屋根改修工事となる。施工は、大型天井ファン(THE FIRST FAN)の開発・製造で知られる西田技巧と五十鈴グループ分社企業の五十鈴建設が手掛ける。 五十鈴グループでは今年度から「持続性」を実現する新たな経営戦略機関として整備した「サステナビリティ推進体制」のもと重要テーマの一つに「SC全体の働きやすさ・快適環境づくり」を掲げ、その最適解を模索してきた。 遮熱シート導入もその一つであり、従来の取り組みと合わせて現社員の定着度向上や中途・女性・シルバー・外国人ら多様性ある雇用の実現、新入社員の採用率アップにつなげていきたい考え。