『ジョーカー』が再上映!映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』公開を前に、前作が巻き起こした社会現象を振り返る
開催中の第81回ヴェネチア国際映画祭でのプレミア上映を控え、コンペティション部門への出品でも話題の映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』通称『ジョーカー2』。その日本公開を前に再上映も決定した、前作『ジョーカー』について振り返りたい。 孤独だが心優しい男が、歪んだ社会の狭間で“悪のカリスマ”へと変貌を遂げていくドラマを、アカデミー賞常連の実力派スタッフ・キャストで描いたサスペンス・エンターテイメント『ジョーカー』は、第76回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞に輝き、第92回アカデミー賞で最多11部門ノミネート、ホアキン・フェニックスに主演男優賞の栄冠をもたらした。 コメディアンを夢見る、孤独だが純粋で心優しい男。笑いのある人生は素晴らしいと信じ、都会の片隅でピエロメイクの大道芸人をしながらドン底から抜け出そうともがいていた。しかし理不尽な世の中で、不遇な生い立ちに行き場のない“怒り”を募らせた男は、やがて悪のカリスマ“ジョーカー”へと変貌を遂げていく。 ロサンゼルス市警は、社会的に恵まれない者が理不尽な世界で少しずつ未来を断たれていき“悪のカリスマ”に変貌を遂げるストーリーに感化され、現実の厳しい社会で生きている観客が劇中同様に“ジョーカー化”することを恐れて「『ジョーカー』の公開に際し脅威は無いが、映画館周辺に高い注意を払う予定」と異例の声明を発表。公開直前に実施されたハリウッドでのプレミアイベントでは、観客とキャストの安全を確保するためにテレビを含めあらゆるメディアの入場を規制し、カメラマンのみレッドカーペットへの入場を許可するという異例の対応が実施された。公開後も一部の映画館では手荷物検査を実施し、コスプレなどの素顔が分からない格好での入場が禁じられるなど映画の枠を超えた社会現象を巻き起こした。 そんな前作『ジョーカー』は、世界興行収入も10億ドルを超え、当時のR指定作品として史上最高のヒットを記録。そして前作から2年後が舞台となる『ジョーカー2』では、社会への反逆者・民衆の代弁者として祭り上げられたジョーカーの暴走がさらに加速する。ジョーカーはレディー・ガガ演じるリーと呼ばれる謎の女と出会い、ジョーカーの狂気がリーへ、そして群衆へと拡散される。かつて孤独で心優しかった男の暴走の行き着く先とは。 映画『ジョーカー』は、2024年9月13日(金)より、IMAX及び Dolby Cinemaで期間限定公開。映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は、10月11日(金)より全国劇場公開。
otocoto編集部