急速充電対応の4WD車 スマート新型「#5」コンセプトモデル公開 ブランド史上最大サイズ
アウトドア志向の電動クロスオーバー車
スマートは、中国・北京で開催中の北京モーターショーにおいて新型EV「#5」のコンセプトモデルを公開した。ブランド史上最大のモデルとなる。 【写真】新世代の「スマート」はやっぱりおしゃれだった!【新型#5のコンセプトモデルを写真で見る】 (25枚) サイズ的にはアウディQ3やボルボXC40に近いCセグメント・クロスオーバー車で、欧州や中国では年内に量産型が発表される予定だ。 スマートは、ドイツのメルセデス・ベンツと中国の吉利汽車が50:50で所有する合弁会社だ。近年、フォーツーやフォーフォーといった従来の超小型車路線から脱却し、#1、#3など新しい製品ラインナップに注力している。 #5はアウトドア・レジャーを意識したタフなデザインを特徴とし、詳細はまだ明かされていないが四輪駆動の電動パワートレインを搭載するという。 量産型では、ボルボEX30、ポールスター4、ジーカーXなどと同じ吉利汽車のSEAプラットフォームを採用することが有力視されている。 兄弟車との大きな違いとして、#5は800Vの高電圧駆動システムと100kWh以上のバッテリーを搭載する。1回の充電での航続距離は550km以上(欧州WLTPサイクル)で、15分で10~80%の充電が可能とされる。 量産型には、より安価で航続距離の長いシングルモーターのバリエーションも用意されるようだ。 参考までに、スマート#1は400Vシステムを搭載しており、充電速度は最大150kW、30分以内に10~80%の充電が可能で、航続距離は440kmである。 インテリアでは新しいレイアウトを導入し、2枚のインフォテインメント・タッチスクリーンを1つの大きな楕円形ディスプレイに統合している。インストゥルメント・ディスプレイもデジタル式となる。 車載コンピューターとして米国の半導体メーカーAMD社のV2000プロセッサーを搭載し、処理能力を大きく高めた。AIアシスタントがさらに高度化し、テキストメッセージ、エアコン、ナビゲーションなどのボイスコントロール機能も向上するという。 デフロスターやハザードスイッチなど主要機能の物理コントロールは省略され、タッチセンサー式パネルに割り当てられている。
チャーリー・マーティン(執筆) 林汰久也(翻訳)