居酒屋で「アバター接客」はアリなのか…その「意外な実力」が見えてきた
会話のスパイスになる
お客はアバター接客サービスをどう思っているのだろうか。 「突然話しかけられて驚いた」という男性3人客(50代)もいたが、手を振りながらラムネさんと楽しそうに話をしていた2人の男性客(50代)に感想を聞いた。 「タイムラグなしに会話ができるのが面白いです。私達の会話のスパイスになります」 「居酒屋のサービスがここまできたことに驚いているし、面白い。リアルに人が隣に座っているよりも緊張せずに話ができます」
こういうサービスもあり
「アイドルを目指しているの?」 「なれたらいいなあって思っています」 ラムネさんとそんな話をしていた男性3人客(2人が60代、ひとりが50代)に話を聞いた。 「web会議も当たり前になっているし、こういうサービスもありなのかなあと思い、会話についていきました」 建設的な意見も含め、おおむねアバター接客サービスを好意的に受けとめている人が多かった。
直営店を訪ねる
もう一軒、渋谷のスペイン坂にある「アバターパブリックスナック」を取材した。この店はアバターダイニングラボの直営店だ。 北垣さんによれば、渋谷という若者が多い街で、いろいろな世代の男女がアバターを交えて会話を楽しめるパブリックスナックを目指しているという。 この店のアバターの名前もラムネさんだった。ただし、オペレーターは別人で都内在住。 オペレーターに話を聞いた。 ーー営業は17時から22時までですが、どんなお客が多いのですか。 「学生と海外からの方が多いです。ひとり客だと男性が多く、複数の場合、女性のお客様が多いです」 ーーラムネさんは外国語ができるのですか。 「国内外のホテルで働いていた経験があり、英会話ができます。その他、観光案内所や飲食店、オフィスで働いていたこともあります。これまでの経験をアバターのオペレーターに活かせていると思います」
アバター・ラムネさんの評判
スタッフのヒナさんにラムネさんの評判を尋ねた。 「ひとりで来店される男性客は、ラムネさん目当てのリピーターが多いです」(ヒナさん) ーーその方はラムネさんが好きなのでしょうか。 「というよりも知らない人と気兼ねなく話ができるのがいいみたいです」(ヒナさん) ーー女性客の反応はどうですか。 「ラムネさんとの会話を楽しんでおられる印象を受けます。先日お見えになった20代前半の女性2人客は、ラムネさんとの会話を楽しんでおられました」(ヒナさん) ーーもう少しご年配の女性客もいますか。 「40代後半の女性客2人は、ラムネさんと3人で話が盛り上がっていました」(ヒナさん) 料理を届けたとき、ヒナさんもお客とラムネさんの会話に参加することもあるという。