CS 3位チームの”下克上”はあり?
勝率5割未満チームの出場について
レギュラーシーズンで3位だったチームが日本一、ということに違和感を感じる人もいるようです。勝率5割を切っているなら、なおのことかもしれません。しかし、過去にはさまざまな事例があります。 パリーグが2ステージ制(1973年~1982年)だったころ、1973年の「前期優勝」は南海でしたが、後期の成績は3位ながら勝率5割を切っていました。それでも、プレーオフを制し、日本シリーズに出場しました。1975年には、阪急が「前期優勝」。その阪急の後期の成績は、首位近鉄に14ゲーム差をつけられての最下位でした。それでもプレーオフを制し、日本シリーズでは初出場の広島を倒し日本一になっています。
他の競技でも”逆転現象”
下位チームの”逆転現象”プロ野球に限った話ではありません。2ステージ制だったころのJリーグでも、”負け越したチーム”が日本一になった例があります。1999年の1stステージでは、ジュビロ磐田が12勝0分3敗、勝ち点34で優勝しましたが、2ndステージでは5勝1分9敗、勝ち点15で16チーム中12位でした。そのジュビロ磐田は、チャンピオンシップ(2試合制・ホームアンドアウエー)で清水エスパルスと熱戦を繰り広げ、1勝1敗の末、PK戦で勝利をおさめ、年間王者に輝いています。 ラグビーでは、NECが2002年-2003年シーズンに地域リーグの東日本社会人リーグ7位と低迷しましたが、全国社会人大会では快進撃をみせ、社会人大会ベスト4で日本選手権出場権を獲得。日本選手権でも勢いは衰えず、地域リーグ7位から日本一の座を獲得しています。
番狂わせも魅力の1つ
下位チームの下克上は、年間成績や、半期だけの成績をみると違和感をおぼえるかもしれません。それでも、その番狂わせを期待しているファンも少なくありません。強いはずのチームの足をすくうような番狂わせこそ、ポストシーズンのおもしろさの1つではないでしょうか? 3位であっても、レギュラーシーズンの成績が悪くても、終盤に調子を上げていき、頂点に駆け上がるチームこそ、年間王者に相応しいチームなのかもしれません。