【マレーシア】首都のオフィス賃料、ア太地域で最低水準
英系不動産サービス大手ナイトフランクはこのほど、アジア太平洋地域の2024年第3四半期(7~9月)の高級オフィス市場に関する調査結果を発表した。調査対象とするアジア太平洋の地域主要23都市中、マレーシアの首都クアラルンプールが最低だった。 クアラルンプールの1平方フィート(約0.09平方メートル)当たりの年間賃料は20.57米ドル(約3,130円)で、東南アジア諸国連合(ASEAN)では、タイのバンコクやフィリピンのマニラ、インドネシアのジャカルタよりも低かった。一方、空室率では23都市中トップの27.0%となった。 クアラルンプールの高級オフィス賃料は23年第1四半期(1~3月)から上昇しており、空室率は30%を超えた23年第4四半期(10~12月)をピークに改善している。 ナイトフランク・マレーシアのエグゼクティブ・ディレクター、テー・ヨンケン氏は、クアラルンプールに地域本部設置を求めるグローバル企業の流入が、オフィス市場の競争激化につながっていると説明。「賃料の競争優位性とビジネス環境の良さが要因で、クアラルンプールのオフィス市場の見通しは引き続き前向きだ」と述べた。