「スポーツマンシップは称賛に値する」張本智和、世界王者に惜敗も試合後の姿に中国メディアが賛辞「互いに尊敬と友情を示した」【パリ五輪】
パリ五輪、卓球男子シングルス準々決勝が現地時間8月1日に行われ、日本の張本智和が中国の樊振東と対戦。東京五輪銀メダリストであり、世界選手権2連覇中の樊振東に対し、張本が勝利まであと一歩に迫ったが、ゲームカウント3-4で敗れ、ベスト4進出はならなかった。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック まさに世界トップ同士による、大熱戦となった。張本が第1ゲームを11-2、第2ゲームも11-9と連取すると、樊振東が第3、第4ゲームを11-4、11-7で奪い返しタイに。続く第5ゲームでは張本の攻めの意識が前面に押し出し、より気迫を感じさせるプレーを披露しリードを保ったまま、11-4で制し王手をかける。 しかし、途中まで接戦が繰り広げられた第6ゲームは11-7で樊振東が獲り、勝負の最終第7ゲームも一進一退の攻防が展開されるも、終盤で樊振東が意地を見せ、11-7で勝利。張本は最後のポイントを奪われ試合が決着した瞬間、その場に深く屈みこみ肩を落とした。 五輪の舞台でも中国選手の高い壁に跳ね返され、悔しさを味わう結果となった張本。だが、この試合でのパフォーマンスの他、試合後の両者の表情や振る舞いを称賛する声が、中国国内から挙がっているようだ。 ポータルサイト『捜狐』ではこの一戦をレポートしており、「この試合は、2人のトッププレーヤーの技術的、戦術的レベルを示した」と評し、張本との戦いぶりには「勝利への強い意欲を見せていた」と振り返っている。 さらに同メディアは、試合後の2人のやりとりをフォーカスしており、「張本は樊振東に試合への賛辞を伝えていたようだ」と指摘。張本はゲーム終了直後に悔しい表情を見せた後、すぐに勝者に歩み寄り、笑顔で短い言葉を交わしていた。 同メディアは、「試合を通じて、樊振東と張本の激しいライバル意識と、試合後のやりとりが印象に残った。 この2人のトッププレーヤーは、コート上で全力を尽くしただけでなく、試合後にも互いに尊敬と友情を示し、そのスポーツマンシップは称賛に値するものだった」と印象を綴っている。 大舞台での試合内容や、対戦相手を称える姿は、また一つ、張本の選手としての成長ぶりを示すものだったと言えるだろう。パリ五輪での残りの種目、団体戦でもエースとして、日本チームを力強く後押ししてくれるはずだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]