南ア大統領、挙国一致内閣の閣僚発表-ゴドングワナ財務相は留任
(ブルームバーグ): 南アフリカ共和国のラマポーザ大統領は6月30日、新内閣を発表した。複数の野党に閣僚ポストを割り当てる一方で、側近のゴドングワナ財務相を留任させ、経済政策の継続性を示唆した。
与党・アフリカ民族会議(ANC)は5月29日の総選挙で過半数の議席を確保できなかったことを受け、ライバル政党に挙国一致政権への参加を呼びかけ、1週間余り交渉を行っていた。十数の政党がこの申し出を受け入れ、他のポストを割り当てる代わりにラマポーザ大統領の続投を支持することに同意した。
ラマポーザ大統領はテレビ演説で「現在の形での挙国一致政権の樹立は、わが国の民主主義の歴史において前例のないことだ」とした上で、「次期政権は貧困や不平等、失業に取り組むことで、包括的で持続可能な経済成長や、より公正な社会を作ることを最優先にする」と表明した。
通貨ランドはヨハネスブルグ時間6月30日午後11時33分(日本時間7月1日午前6時33分)時点で0.9%高。総選挙以降、同国の代表的な株価指数は3.3%上昇。企業に友好的な政党が政権入りすることで、ラマポーザ氏が既に着手している経済成長に向けた改革に弾みがつくとの期待が広がった。
総選挙で得票率2位だった民主同盟(DA)のジョン・スティーンハイゼン党首が農業相に指名された。閣僚のうち6人を同党が占める。ANCは22人。
原題:South Africa Opposition Debuts in Ramaphosa’s Unity Cabinet (2) (抜粋)
--取材協力:Rene Vollgraaff、Monique Vanek、Michael Cohen.
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