ジェイミー・xxが語る最新作「In Waves」と「サンプリング」、そしてThe xxについて
この切り替えは、比較的スローなダンスミュージックからジャングルにスイッチする時に便利なんだ。僕は自分のDJセットで、(早いテンポから)ハウスのテンポに戻るトラックを探していて、その時にこの方法を思いついた。それはシンコペーションされたシンセラインを使うというアイデアで、シンセラインは同じテンポでキープして、他の要素のテンポを変えるというものだった。「Breather」もこれが基本的なアイデアとして作られている。それに、さっきも話したような、大勢の観客の前でプレイする時に、冷静になれる瞬間を作って、観客が落ち着ける瞬間を作りたいという思いもあった。「Breather」は、パンデミックの中で作った曲なんだけど、この曲が完成した時に強く感じたのは、パンデミックが終わって世界がまた開けたら、この曲をみんなの前で早くプレイしたいなということだった。
「シャネル」とのコラボ
――今年の初めには「シャネル(CHANEL)」とのコラボレーションで「It's So Good」をリリースしましたね。この曲はUKファンキーとハウスが混在していますが、あなたのこのセンスは、サイエンティストというより、パヒューマーに近いと思います。なぜ、複雑なものを美しくまとめ上げることができるのですか?
ジェイミー:すてきなコメントをありがとう。どうやってできるのかは分からないけれど、この曲に関しては、あまりプレッシャーを感じることなく、自由に表現できる機会だったからかもしれない。「シャネル」が僕にアプローチしてきて、「あなたの自由にして良いですよ」と言ってくれたんだ。素晴らしい会社の支援があって、自由に音楽制作ができるというのは本当に最高だった。「シャネル」というブランドも、このプロジェクトに携わっていたクリエイターの人たちもみんな寛容だったから、プレッシャーをあまり感じることなく、少し変わったことをやってみてもいいんだ、という気持ちにさせてくれた。