「相棒」意外と知らない家族関係 肉親が唯一登場してない歴代相棒とは
さらに、それまで享の母と兄は、その存在が台詞でしか語られていなかったのだが、元日スペシャルでは兄・秋徳(新納慎也)が登場。しかも、結平に「パパっち」と呼ばれる父親代わりな姿が映し出された。享は警察官僚だった父に反発して現場の警察官になっており、その反発は出来のいい兄と比べられたことも原因だったとされていたので、兄が享の味方の立場でいることに胸をなでおろしたファンも多い。ただ、享は自身の犯した罪が結平らに悪影響を与えないようにと、婚姻届の提出を拒んでいるとのことで、悦子はいまだに内縁の関係だ。 ちなみに、右京も悦子を全面的にサポートしている。結平の誕生日には峯秋や秋徳とともにパーティーに参加し、毎年シャーロック・ホームズの物語をプレゼントしているという、胸アツな情報もあった。
歴代相棒の家族関係といえば、初代であり5代目でもある薫も多くが明らかになっている。長く同棲していた奥寺美和子(鈴木砂羽)はプレシーズン1からのレギュラーで、結婚して亀山姓になってからは薫とアジアの小国サルウィン(劇中に登場する架空の国)に行くほど仲むつまじい。彼女の伯母であるアキコ・マンセル(草村礼子)が絡んだ謎を、右京が解明したこともあった。
そんな2人だが、実はseason3で一度破局している。season4でも復縁しそうでしなかった煮え切らない薫と美和子の背中を押したのは、3人いる薫の姉のうちの1人・磯村茜(戸田恵子)だった。2人が出せずにいた婚姻届を役所に勝手に提出し、2人もそれを了承したのだ。戸田はプライベートでも寺脇と長く交流があり、このキャスティングには「納得!」という声が多かった。さらに、映像では登場してはいないものの、父・勇は造り酒屋を営んでおり、市議会議員でもあることが明かされている。また、母・正枝は、シルエットのみだが薫の過去回想で登場した。
4代目相棒の冠城亘(反町隆史)にも、姉・由梨がいることがわかっている。登場したのは、亘の(現在のところ)最後の元日スペシャルとなったseason20「二人」。その後、回想シーンでの出演もあった。彼を「わーくん」と呼んで、恋人と見まごうほど可愛がっている由梨を演じたのは飯島直子だった。 歴代相棒の中で唯一肉親が登場しなかったのは、2代目の神戸尊(及川光博)。season10最終話でドラマを卒業してからも、警察庁在籍という身分を活かして何かと特命係に関り、享、亘、そしてseason21では復帰した薫と対面し、全歴代相棒と面識がある唯一の相棒なのだが、その尊がいちばんミステリアスというのも面白い事実だ。謎の朝帰りをしていたり、首席監察官の大河内春樹(神保悟志)と密会していたり、プライベートがまったく描かれなかったわけではないのだが、謎が多いのも彼の魅力の一つなのかもしれない。