伊藤園、全世界に通用する緑茶飲料製品に期待 欧州に本格進出 既存エリアは深耕 グローバル化推進への大きな布石
展開エリアは、米国と中国を二大市場と位置づけ、急成長を遂げている東南アジアで深耕余地を見込む。 「東南アジアについては現在、シンガポール、タイ、インドネシアに販売拠点があるが、シンガポールの子会社からは周辺諸国をカバーしている。さらなる成長に向けて、新たな拠点を設け空白地帯をどんどん埋めていきたい」と意欲をのぞかせる。 この考えの下、4月1日にはドイツの子会社と時を同じくして、ベトナム・ホーチミン市に子会社(ITO EN VIETNAM CO.,LTD)を設立する。 「ベトナムは東南アジアの中で一番高い伸び率で成長している。人口が1億人を超え、私見だが、ベトナムの方は味覚が繊細で、緑茶のおいしさも分かっていただけると思っている」と期待を寄せる。 異常気象や有事に備えて、BCP(事業継続計画)も強化していく。米国では、将来の高い成長を見込み自社工場の設立を視野に入れる。 「先行き不透明な中でサプライチェーンを切らさないように、いくつかの国と地域をまとめてブロックをつくり、各ブロックでサプライチェーンが完結するようにしていきたい」との考えを明らかにする。