「みんな“指名漏れ”ばかり話題にするけど…」あるスカウトが語った慶大・清原正吾の“本当の功績”とは? 「野球界にすごく大きなものを残した」
今年も大きな盛り上がりを見せたプロ野球のドラフト会議。上位指名予想選手とは別に注目されたのが、慶大・清原正吾選手の去就だった。結果的にプロ球団からの指名はなかったものの、あるスカウトは一連の騒動を経て、清原選手が「野球界に大きな功績を残した」という。果たしてそれはどういうことなのだろうか。《全2回の2回目/最初から読む》 【貴重写真】「まるで俳優…“母ソックリ?”な清原正吾」「弟は父・和博に似てる? 比較写真」Number撮影のカッコいい写真多数…「運命のドラフト会議」緊迫の瞬間を捉えた写真も一気に見る 毎年ドラフト前の9月に入ると、プロ球団は候補選手たちのもとに「調査書」なるものを送り、正式なプロフィールやプロ志望の有無を記入、返送してもらってドラフトの正式資料にする。そしてそれが届いたことで「あの球団は獲得の意思を持っているんだな……」と思う選手や関係者たちも多かった。 一方で、近年はその「調査書」が複数球団から届いたにも関わらず、指名漏れする選手も少なくない。あるスカウトは「今は、調査書より面談ですよ。面談の申し込みがあったら、プロも本気かなと思ってもらっていい」と相対的な調査書の価値の低下を語っていた。
清原正吾選手が野球界に与えた“功績”
そんな中で今年のドラフトでは、注目された慶大・清原正吾選手にその「調査書」が届かなかったという報道も話題となった。 「清原選手に調査書が来なかったというのも、やっぱり清原選手だし、慶應大学だし、調査書を出したら会いに行かなくちゃ失礼になる。だけど、そこまで腹もくくれない。そういうジレンマの中で結局、引っ込めちゃったっていうことなんでしょうね」 「ただ……」と、前出のスカウトの方はこんなふうにも話を広げていった。 「みんな『清原選手がプロで通用するのか』『なんで指名がなかったのか』そんなことばっかり話題にするけど、彼って野球界にとってものすごく大きな功績を上げているの、気づいていないでしょ」 清原正吾選手の功績……? 「彼は、確かに大打者・清原和博の長男ですけど、中学でバレーボール・高校でアメリカン・フットボール。大学で初めて本気で野球に取り組んで、4年生で4番打者にまで登り詰めた。そんな選手、今までどこの大学でもいなかった。前例のないことを、しかもあの清原の息子というプレッシャーを背負いながらやってのけたわけです。 もし、そういう存在を知った高校生アスリートたちが、『オレも大学から本気で野球やってみようか』と思ってくれたり、たとえば中学まで水泳と陸上で優秀な成績を挙げた子が、『ほんとは野球が好きなんだけど、高校から本気でやってみようかな』とかね。ほかのスポーツに打ち込んでいたアスリートが、横から野球のほうにチャレンジしてくれたら。清原君のおかげで、今までなかった人の流れが、日本のスポーツ界に生まれるかもしれない」
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