為替

円相場は一時３週間ぶりに１ドル＝145円台に下落。米国の金利上昇によるドル買いや、日本株の一段高を受けた円売りが優勢だった。市場では日銀の追加利上げ観測の後退が円の重しとの指摘も聞かれた。

ＳＢＩリクイディティ・マーケットの上田真理人金融市場調査部長は、「自民党総裁選が不透明要因だが、今ある材料に従うと円売りが優勢になる」と指摘。日銀の植田和男総裁が米国経済に慎重な見方を示しており、「米経済の軟着陸が難しいなら日銀も利上げできないのではないかとの見方も出てきている」と述べた。

債券

債券相場は下落。前日の米長期金利の上昇や自民党総裁選に対する警戒感が重しになった。40年国債入札は強めの結果となったものの、相場を押し上げる要因にはならなかった。

ＳＭＢＣ日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、40年債入札について、非常に割安ではないが少しずつ買ってもいい水準にあったことや、午前に相場が大きく調整したことが奏功して強めの結果となったと指摘。もっとも、「先物の値動きを見ると相場を押し上げるようなものではなく、あすに自民党総裁選を控えて様子見姿勢も強まっている」と話した。

入札結果によると、最高落札利回りは2.34％と、市場予想2.35％を下回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は2.58倍と前回の2.2倍を上回り、昨年９月以来の高水準となった。

日本債券：40年利付国債の過去の入札結果 （表）

新発国債利回り（午後３時時点）

--取材協力：横山桃花、岩井春翔.

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