松本パルコ閉店後見据え2団体発足 街のにぎわい創出へ連携 長野県松本市
長野県松本市中央1の松本パルコの来年2月末閉店を前に、中心市街地のにぎわい創出を図る二つの実行委員会が29日、設立された。市や松本商店街連盟、松本商工会議所などでつくる「商都松本にぎわい発信プロジェクト実行委」と、市民有志による「ありがとう松本パルコ実行委」で、両団体は連携しながらイベントなどを展開する。 「商都松本―」はMウイングで初会合を開き、マルシェ開催などの事業方針を決めた。子育て世帯が街に足を運びやすいように、屋内の子供の遊び場を松本あめ市の開催に合わせて用意する。利用者の声を聞いてパルコ周辺で望まれる機能などを把握し、街づくりに生かす考えだ。 実行委の会長を務める松本商連の山田善敬会長(73)は「閉店後の街づくりの足がかりとなる実験的な試みをしたい」と話した。 「ありがとう―」は、松本パルコで設立発表の記者会見を開いた。松本パルコ開業40周年を振り返る写真展や、感謝を伝えるパーティーなどを計画。発起人代表で、同市中央3でセレクトショップを営む小林寛さん(57)は「パルコが松本の街に貢献してきたことは経済や文化の面で大変大きい」とし、感謝を伝える活動への参加を広く呼び掛けた。 会見に臨んだ店舗経営者などの実行委メンバーからは「(パルコ閉店後の)街の今後も考えていきたい」との声もあった。 両団体は連携して、商店街に統一デザインのフラッグや、松本駅構内に横断幕を掲出する。松本パルコの斉藤博一店長は「パルコを愛してくれた人たちが街をよくする活動に関わってくれるとうれしい」と話していた。
市民タイムス