提灯祭りの季節にキンモクセイの香り広がれ 福島県二本松市「じもと愛研究室」が植樹活動
福島県二本松市の二本松一中出身の同級生らでつくる「二本松じもと愛研究室」は、子どもたちのためにキンモクセイの木を植える活動を始めた。毎年秋、二本松の提灯祭りが行われるころに優しい香りを漂わせる花を街に増やし、「においをかぐまちづくり」を通して郷土愛を育む。このほど、二本松北小で児童と一緒に植栽をした。 大学院生の太田朝弓さん(23)、看護師の伊藤芽生さん(23)、大学生の五十嵐理紗さん(22)の3人のメンバーが同校を訪れた。全6年生約50人を前に小学生時代の思い出を披露し、ふるさとへの思いを共有した。 研究室は10月、今年で360年の節目を迎えた提灯祭りの期間中に、二本松愛を発信する文房具を販売した。祭りばやしに重なるキンモクセイの香りに光を当て「においをかぐまちづくり」を進めようと、益金で若木を購入したことを紹介。太田さんが「未来をつくる子どもたちと一緒に育てていきたい」と語った。
研究室メンバーと児童が校門近くの敷地に若木を植え、「二本松提灯祭り360年記念 祭りの金木犀(きんもくせい) 郷土の伝統文化のバトンをつなごう」と書いた札を付けた。太田さんは「観察して成長を見守ってほしい」と呼びかけ、児童が笑顔で応えた。 研究室は市内の幼稚園や小中学校の協力を得て、キンモクセイの輪を広げていく。 (県北版)