デシャンボーのスウィングはAIで作られた⁉︎ その取り組みと最新スウィングをAIで分析
スウィング動画をAIによる3D解析技術でデータ化することができる、コーチ専用のゴルフスウィング解析アプリ「スポーツボックスAI」。このアプリを活用しているゴルフコーチ・北野達郎に全米オープンで4年ぶり2度目の優勝を果たしたブライソン・デシャンボーのドライバースウィングを解説してもらった。 【22枚】ブライソン・デシャンボーの最新ドライバースウィング 連続前方(撮影/Blue Sky Photos)
こんにちは。SPORTSBOX AI・3Dスタッフコーチの北野達郎です。今回はメジャー第3戦「全米オープン」で4年ぶりのメジャー2勝目を挙げたブライソン・デシャンボーをスポーツボックスAIで分析しました。昨年もデシャンボーのスウィングは解析させて頂きましたが、その当時と現在のスウィングで異なるポイントがいくつかありました。 以前と現在を比較すると、 1.バックスウィングで左膝と骨盤の右への移動量が減った 2.トップがコンパクトになった 3.フォロースルーで骨盤の左への移動量が増えた 以上の3点が大きな変化です。そして、デシャンボーが実際にスポーツボックスを使用してコーチと取り組んでいたことについてもご紹介させて頂きます。それでは早速チェックしてみましょう。
バックスウィングで左膝と骨盤の右への移動量が減った
まずバックスウィング(P3・腕が地面と平行のポジション)を比較してみましょう。スポーツボックスのデータ項目「LEAD KNEE SWAY」は、左膝(右打ちの場合)がアドレスの位置から左右にどれだけ移動したか? を表しますが、以前のデシャンボーは-11.7㎝(右)に移動していたのに対して、現在は-3.0㎝(右)と右への移動が少なくなっています。 また、左膝と同じく動きが減ったのが骨盤の右への移動量です。「PELVIS SWAY BACKSWING MAX」は、バックスウィングでの骨盤の右への移動量の最大値を表しますが、以前は-7.5㎝(右)だったのに対して、現在は-1.7㎝(右)と、骨盤も以前より横の動きが少なくなっています。ただ右足かかとを踏んでからテークバックに入る始動や、トップにかけての左足のヒールアップなどは今のスウィングでも見られますので、まったく足を使わない訳ではなく、以前よりその場で足を使うようになりました。