コメ品薄で悲鳴「近所のスーパー全滅」……新米シーズン間近、解消いつ? 10年ぶりに需要増加のワケ【#みんなのギモン】
■需要増の背景に「節約のため」も
近野解説委員 「増えた理由はいろいろありますが、1つ目にはインバウンドの回復があります。2つ目は、節約のためです。他のさまざまな食品の値上がりが続いた結果、『コメは値ごろだ』と思って買う消費者が増えたことが影響しているのではないか、とみられています」 鈴江アナウンサー 「一時期はコメ離れと言われていましたが、物価高を背景に、また人気が復活して需要が高まった側面もあったんですね」
■小売店と卸売業者に聞く…消えた背景
近野解説委員 「とは言っても、需要が増えたからといって店頭からここまで消えるのも変だなと思いますよね」 「直接契約している農家を中心に、全国からコメを取り寄せて販売している小売店は『生産者と直接年単位で契約している小売業者はほぼ困っていない。困っているのは、その時々で安いコメをスポット的に仕入れているところ』と話します」 「去年の猛暑の影響で、コメの流通量が全体として例年よりも少なかったんですが、中でも特に、安いコメが最初に足りなくなりました」 「大手卸売業者からは、安いコメの在庫が少なくなっていったことが、コメ全体が品薄になる今の状況を招いたのではないかという指摘も出ています」
■スーパーでの品薄を招いた構図は?
近野解説委員 「こうしたことから、構図が見えてきました」 「安いコメをスポット的に仕入れ、ディスカウントストアなどに卸していた業者が、いつもの安いコメを入手できなくなった。そしてディスカウントストアなどでいつも通りのコメを買えなくなった消費者が、他のスーパーで少しグレードの高いコメなどを購入した」 「そうするとスーパーなどで需要が急増して品薄になった。さらに、最近の地震の注意情報や相次ぐ台風への備えを受けて、買いだめをする消費者も増えて品薄が加速したのではないか。こうしたことが考えられます」 森アナウンサー 「産直の事業をしている人に聞くと、産直のサービス自体にも農家さんにもコメはある。ただスーパーにはない。直接やり取りする分にはあるにはあるけれど、あくまで一時的に今ないんだよ、という話でした」 「私はふるさと納税でコメを取り寄せていますが、全く問題ないんですよ。スーパーから消えているだけ、ということなんです」