香港の民主化指導者45人に量刑言い渡し、最長10年の禁錮 国安法違反
香港(CNN) 香港の裁判所は19日、香港で最もよく知られている民主派の45人の被告に対し、香港国家安全維持法(国安法)違反で最長10年の禁錮を言い渡した。この判決は、中国が4年前に国家安全保障に関わる全面的な取り締まりを実施して以降すでに縮小している香港の政治的自由にとって最大の打撃だ。 【画像】裁判所の外で並ぶ人々 著名な元議員、活動家、労働組合員、ジャーナリストを含む45人は19日、4年2カ月から10年の禁錮を言い渡された。 2019年に大規模な民主化デモが香港を揺るがした後、中国は反対派に対する取り締まりを強化した。 今回の大量の判決言い渡しは、その変革がどれほど進んだかを示している。かつては抗議活動が珍しくなかった香港は、権威主義的な中国本土を映し出す鏡のような存在に変わり、反対派の有力者は収監され、その他の批判的な人々は沈黙させられたり海外に逃亡したりしている。 14年の反政府デモを主導した法学者の戴耀廷(ベニー・タイ)被告は、中国が20年に制定した国安法の下で言い渡された判決の中でこれまでで最も重い10年の刑期を言い渡された。かつて盛んだった民主化運動の象徴で、学生リーダーだった黄之鋒(ジョシュア・ウォン)被告には、禁錮4年8カ月の判決が下された。 当初47人だった被告らは、20年に香港全体の投票で自身らの当選確率を高めるため非公式の予備選を開催したとして「転覆を共謀」した罪で起訴されていた。 香港の指導部、警察、検察は、この民主派の予備選について「香港政府を転覆させるための大規模で組織的な計画」に相当し、国安法に違反していると主張した。 裁判所は5月、容疑を否認した14人と有罪を認めた31人に有罪判決を下した。無罪となったのは2人だけだった。 「香港47」の裁判として広く知られるこの訴追は、人権団体や外国政府の注目を集めてきた。人権団体などは、かつては多元的なビジネスの中心地であり、政治的抗議活動や反対派がおおむね容認されていた同都市の劇的な変化を懸念している。